21 歓迎会
どうやら私の歓迎会をやってくれるらしい。
「ようこそ特力へ! 紗那!」
『あ、
桃ちゃんじゃないか』
「
蜜柑や! 字数もあってへんし…」
しくしくと泣き出す蜜柑。
知らん知らん。
あ、一応自己紹介しておこうかな。
『今日入学しました。初等部B組 藍原紗那、自然と羽根のアリスです! 部活はテニス部です! よろしくお願いします!!』
ペコッと礼をすると、拍手と「よろしくー」という声があがった。
…まぁ私は本当は危力系なんだけどね。
「紗那ー! こちら翼先輩と美咲先輩や!」
蜜柑が中等部の先輩を連れてきた。
「おう。俺は中等部A組、影使いのアリスの安藤翼だ! よろしくな!」
『よろしくお願いします!』
左目下に罰則印…
相当なアリス持ってるな…
「あたしは中等部A組、ドッペルゲンガーのアリスの原田美咲! よろしくな!」
『よろしくです!』
美咲先輩にジュースをいただいた。
うまい。
端っこの方でジュースを持ったままぼんやりしてると、翼先輩が隣に来て座った。
何だろう。
「ちょっと特力系について話しておこうと思ってな」
特力系について?
「ちょうど2年前、反アリス学園の組織が、アリス学園を滅ぼそうとする大事件があったんだ」
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