訪問








女子「あーっ!聖川様また表紙じゃん!」

女子「真斗超かっこいいよねー!可恋知ってる?聖川真斗」

可恋「え?あぁ…知ってるよ、一応」

   私の彼氏だし。

   出会いはまぁ、色々あって…今現在、聖川真斗と絶賛交際中です。

   そんなこと口が裂けても言えないけどね。

   言ったら日本中のファン敵にしちゃうわ。

女子「同じ学校に通ってたらなー!毎日楽しいのに…」

可恋「ははは…………」

   通ってたら通ってたで毎日大変そう。笑

   すると、廊下で叫び声が聞こえた。

   叫び声というより、歓声?

   女子がそうなるなんて…よほどイケメンなんだろうな。

可恋「何々、誰が来たの――――…げ。」

   え、何幻覚?

   私服姿で廊下を歩く姿は美しく、

   青い髪が肌の白さを際立たせている。

   私が1番よく知っている――こいつは。

  「可恋」

可恋「…聖川真斗」

   そう、聖川真斗だ。

   周りの人はみんな歓声を上げている。

   そりゃそうか、芸能人だもん。

   …じゃなくて。

可恋「何しに来たのでしょうか」

真斗「いや、携帯を忘れていただろう?だから持ってきたんだ」

可恋「ありがとう」

   確かに真斗の家に携帯忘れてて困ってたから感謝はするよ。

   普通に受け取ると真斗は微笑んだ。

   いや、微笑むんじゃなくて………帰れよ。

可恋「とりあえず帰りましょ?これ以上君と話すと睨まれる」

真斗「…何故真斗と呼ばない」

可恋「何故って、仮にも芸能人なんだから他人のふりしないと」

真斗「そんなの関係ないだろう」

可恋「私が関係あるんです。

   関係持ってるってばれたら学校中が敵だらけになる」

真斗「………そうか」

   とりあえず敬語でそう言うと真斗は不満ながらも承諾してくれた。

   悪い気はするけど…ね。

女子「真斗様っ!!!何でその人とばっかしゃべるの!?」

女子「その子に会うために来たの!?」

可恋「いや、これは―むごっ」

   言い訳をしようとすると、真斗に口を塞がれた。

真斗「いや、携帯を届けに来ただけだ。すぐに帰る」

女子「携帯っ!?何で真斗様があの子の携帯を持ってるの!?」

真斗「昨日俺の家に忘れたんだ」

   そう言うとたくさんの女子が悲鳴をあげる。

   あぁあぁ…真斗、何で地雷を踏むの。

   私も悲鳴あげたいよ…。

女子「付き合ってるの!?」

女子「いやーーーー!!!!嘘だと言って!!!!!」

女子「釣り合ってないって!!!」

   釣り合ってないのは百も承知だ馬鹿野郎。

   真斗は無言で周りを見渡したあと、

   いきなり私を抱き寄せた。

   あーもう悲鳴とか罵声とか暴言とかどうでもいいや。

   貴方の好きにしてください。

真斗「俺と可恋は付き合っている。バラしてもらっても構わない。

   俺のことを嫌いになっても構わない。

   だが、可恋を傷つけたら許さない!」

   お?

   それだけ言うと真斗は私を引っ張って校舎へと出て行った。

   え、何で私まで。

可恋「…真斗。何であんなこと言ったの。私明日からどうすればいいのさ」

真斗「だから俺が言っただろう。『可恋を傷つけたら許さない』と」

可恋「言ったけど!

   でも、そんないつでも駆けつけられるほど暇じゃないでしょ?」

真斗「いや、忙しくても俺はお前のもとへ行く。それが彼氏というものだ」

可恋「……………」

   不覚にもときめいてしまった。

可恋「…ばーか」

   そう言うと真斗は微笑んだ。

   …もう、何かどーでもよくなってきちゃった。

   真斗がいれば、乗り越えられるよね。






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こーゆーの書いてみたかった。








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