俺はお前にサヨナラバイバイしたい


御試しでカントーにしてみました。グリーン成り代わり。なりかわっちゃった男の子がレッド(ホモ)に追いかけられる話






俺には、レッドと言う名前の幼馴染がいる。そう、ここはポケモンワールド。彼は知ってる人は知っている、あの『レッド』だ。さらりと揺れる黒髪、ルビーのように赤い目、雪のように白い肌、基本的に人形のような無表情。前世のネット内じゃ原点にして頂点とか言われてたっけなぁ、まぁ現実は非情なもんだけど。

「グリーン」
「……なんだレッド、俺はいま読書中」
「構って」
「いやだ」
「……構って」
「いーやーだー」

俺の部屋の中でぐぐぐと全体重をかけて押し倒そうとしてくるレッドをこれまた全力で押し退ける。ぺいっと力なく横に倒されて床に伏したレッドがグリーンが冷たい、と呟いた。
そう、俺はグリーンだ。オーキド博士の孫、レッドのライバル、トキワシティの未来のジムリーダー。先に言っておくけどゲームじゃばいびーとか言ってたけど俺には無理です。

「くっつくなっての!」
「……駄目?」
「駄目」
「…………むぅ」

唇尖らせたって可愛くない。可愛くないったら可愛くない。ぷいと首を横に背けて目をそらす。正直に言えば可愛いけど、何を隠そうこいつはホモだ。9歳の時に俺のファーストキスを無理矢理奪い、寝ている隙に悪戯をしかけてきた正真正銘のホモだ。なんという王道と思う奴等もいるかもしれないが、幼馴染みにケツを狙われる俺の立場にもなってほしい。BLというジャンルがある今、使い古された設定だなと我ながら思う。しかし世の中の理、突っ込まれるほうがいわゆる女(役)。そうして考えてみると俺は幼馴染みに虎視眈々と処女を狙われているということになる。どうだ、かなり怖いだろ。

え、襲い受けの可能性がある?知るか!

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