1 「痛くされてヨくなっちまったのか」 *緊縛、輪姦、器具責め(痕)。 「えっ、えぐっ、ごほっ……ぐぼ、」 土方の背中を擦る。 泣きながら胃の中の物をぶちまける土方が、俺を認識しているかどうか、怪しいけれど。 土方の上から高杉を引き摺り下ろした。 だが、すでに高杉の尻の穴から土方の精液が、とろりと伝い落ちてくるところだった。 「俺ン中に出しちまったな? 土方クン」 口を塞ぐ間もなく高杉が嘲笑った。 土方は胎内に河上を咥えたまま、わっと泣き崩れた。 河上が躯を離すと、土方はぐらりと傾いて簡単に俺の手に落ちてきた。 「万斉、テメェ」 「もう充分でござろう。拙者は嫌だと言ったはずだ」 「フン」 高杉は弱った土方に関心がなくなったのだろう、つい、と横を向いた。 「拙者はそろそろ地上に戻る。その二人も」 河上は顎で俺と土方を指した。 「よいでござろうな」 艦を降りる前に躯を洗ってやることにした。 拘束を解いても手足が動かないらしい。仕方ないので抱き上げた。びくっと躯が跳ねたのは、薬のせいだろう。無視していたら、気づかないとでも思ったのか少しだけ俺の肩に髪を擦り付けてきたのが気色悪かった。 鬼兵隊の連中がいちいち振り返る。ニヤけてる奴はたぶん、土方を犯ったんだろう。 服をひん剥いて浴場に連れ込むと、縛られた跡がくっきり肌に浮いていた。ただの縛り方じゃない。太ももと脛に幾筋も浮かぶ赤い痕。それが尻を通って両乳首を囲み、手首に繋がっている。 「どうやって縛られた。そのカッコしてみせろ」 土方は小さくイヤイヤと首を振った。その黒く真っ直ぐな前髪を掴んで上を向かせる。 「じゃあいいよ。そのまんま裸で転がってろ、鬼兵隊の連中にヤり殺されちまうから」 「……!」 「ほんとだぜ。あいつらオカシイんだ、穴見りゃ突っ込んじまうし棒見りゃケツに入れちまうんだから。知ってるみてーだけど」 「〜〜ッ、」 「オラ、どうするよ?」 土方はのろのろと動き出した。手を頭の上で纏めて見せ、脚を曲げて大きく開いた。縄目とも一致してる。躯を調べたら、乳首と陰茎の先に、クリップの痕が残っていた。切れているようだ。 「座れ。洗うから」 「……んぁ、」 「オイオイどんだけヤらしい躯してんの。つうかテメーこれ、」 尻穴に指を挿れると、後から後から体液が、 「何人分だよこれ」 「……なな、」 「七人?」 「に、じゅ……、」 「二十七人!? テメーいつから捕まってんだ」 「たぶん、きのう」 手をつかせて四つん這いにし、尻の穴を捲った。 「なにこれ。ボロボロなんだけど」 「……」 「ああ、痛いの好きだったよな。痛くされてヨくなっちまったのか」 「……っ、」 「一晩で二十七人ておま、商売女だってそんな無茶させんわ。好きモンだねえ」 「〜〜〜!」 「そんなに好きなら残れば? 高杉が可愛がってくれんじゃね」 怯えたように体が震える。鬼の副長が、笑える。だが髪から体まで泡塗れにしないと俺のほうが気分悪い。 陰茎に手を伸ばすと、腰を引いて逃げようとした。 「傷ンなってんぞ。こんなんケツに突っ込んだんだろ」 「ぅ、ぁ……」 「洗うだけだ。ビクビクすんな」 「ぅく……」 「土方くん、尿道まで洗っとこうか」 「!……やめて、くれ」 「高杉ン中キモチよかったから?」 途端に土方は胃液を吐き始めた。 面倒なことになったとしばらく見ていたが、蹲って涙を流しながらまだ止まらない様子に、背中をさするくらいしてやってもいいかと思った。 素肌に触れると、またびくっ、と全身が慄いた。こんなに怯える男だっただろうか。見ず知らずの男たちにも平気で脚を開くだろうに。 ふと思いついて、俺は口を開いた。 「なに、オメーまだ他になんかされたの」 章一覧へ TOPへ |