エピローグ 僕は走る。 もう歩き慣れた広い学校の敷地内を走り抜ける。 1つの大切な事を言うために。 バンッと扉を開ける。 そこには愛しい、あの子達がいた。 『皆っ!』 「咲哉っ!」 精市が1番に駆け寄ってきて、僕を抱き締めてきた。 それはもう痛いくらいに。 「咲哉、よかった、咲哉!!」 『ふふっ、精市がそう言ってくれて嬉しいな』 僕がそう言えば、笑顔の皆も集まってきた。 「おかえりなさいッス」 「神様との賭けは俺らの勝ちじゃな」 笑顔の皆を見て僕も笑顔になる。 そしてふと思い出した事を実行した。 僕より少し上の位置にある、精市の口に自分のそれを引っ付ける。 精市は目を見開いて赤くなり、レギュラー達は絶叫に似た叫び声を上げた。 エピローグ (約束、だったからね。でも本当は全員にしたいくらいだよ) (だって、伝えきれないくらいのありがとうを言わないといけないから) (10/10) |