[感情論]の烏煉さんとのGWネタ交換企画ですvv
テーマは「お風呂泡々プレイ」
「突然の雨で綱吉のシャツが透け乳首状態」も追加事項ですvv
同棲後の熟年カップル目指しました。
だが、残念なことにメインのお風呂プレイが中途半端な事に…!(泣)
いずれリベンジさせてくださいませー!!(ぺこり)
そして、烏煉さんのサイトには僕のネタ提供ノベルがあります。
そちらは同棲前ですvv
そちらもぜひ、楽しんでくださいませvv





『休日はできるだけ君の傍にいたいから』


「え?ホントに?」
「ああ、ホントだぞ」
驚き半分、喜び半分、それにほんのちょっとの戸惑いを乗せた声で綱吉が聞き返せば、リボーンは本当だと笑って頷いた。
リボーンと綱吉が同棲を始めてからしばらく経つが、お互いに生活のずれがありここ最近は特に休みの被らない日々が続いていた。
それでも一緒に暮らしている事で顔を見ない日はないため、それなりに満足はしているのだが…
だからといってそれで不満がないとはやはり言い切れない。
せっかく一緒に暮らしているのだからできるなら一緒に居たいし、だいいち、一緒に過ごす時間を少しでも長く共有したくて始めた同棲なのだ。
それがなかなか実現できてない今、リボーンから提案されたそれは綱吉にとってまさに待ち焦がれていた一言だった。
「その日なら翌日の昼まで完全にオフだ。ツナも休みだろ?だったら、久々にドライブにでもいかねぇか?」
「行く!行くよ!」
やった!と両手を上げて飛び上がり、けれどそれだけでは足りずに綱吉はリボーンの元へと駆け寄りその勢いのままリボーンに抱きついた。
「ホントに?一日ずっと一緒にいれる?」
何度も確認したくなるのは、それだけ長く二人きりの休日が実現できなかったから。
例え出来そうだと予定していても、けっきょくどちらかに他の予定が入ってしまうのがいつものパターンだ。
だから、念を入れてしまいたくなる。
そんな綱吉の気持ちもリボーンは分かっているのだろう。
本当かと聞かれるたびに、律儀に本当だと返していた。
「ホントのホントのホントのホント?」
「ああ。ホントのホントのホントのホントだぞ」
「…マジでホントのホン…」
「って、しつこいぞ!」
だがさすがに聞きすぎた。
ポカリと頭を殴られ、綱吉は痛みで頭をさすりながら、しかしその痛みがこれは夢ではなく現実なのだと綱吉に伝える。
「やったあ!久々にデートだ!」
言いながら照れたのか、綱吉の頬がピンク色に染まる。
そんな姿を愛しく思いながら、リボーンもまた久々のデートに胸を踊らせた。
綱吉のこんな幸せそうな顔をみれるのだとしたら、多少の無理をしてでも休みを取って良かったと思える。
初夏の気配が漂うこの時期、新緑がとても綺麗だろう。
海にいくにはまだ早い気がして、山の方へ行こうかと提案すれば、ならば遊園地に行きたいと綱吉が言い出した。
ガキじゃあるまいしと悪態をつきながらリボーンも、けっきょく乗り気になってこの時期にピッタリな遊園地の場所の検索を始める。
「へへ。ホントにデートみたい」
「ばあか。デートにいくんだろうが」
パソコンの画面を横から覗き込んでくる綱吉の肩を引き寄せ、近くなった頬に音を立ててキスをしてやれば、綱吉の顔がとろける程に幸せそうに緩んで、やはりこの選択は間違っていなかったとリボーンは改めて感じた。
「当日が楽しみだな、ツナ」
「…なんかリボーンの顔がやらしい…」
「気にすんな」
「いや、気になるよ。って、遊園地の側のホテルまで予約しなくていいよ?!」
「なんだよ、どうせならたっぷり楽しもうぜ?」
「何を楽しむ気?!」
「何って、ナニをだろ?」
ニヤリと笑ったリボーンに、綱吉はもう一度バカと怒鳴り付けてみたが、その顔はむしろ怒ると言うより何かを期待したように真っ赤に染まっている。
まぁ、最近ご無沙汰ではあるし、デートと言う言葉に、期待をしないはずなどない訳で…

そうして諸々の準備を整え、ついに焦がれていた二人揃っての休日がやってきた訳なのだが…

「んぎゃあああ!信じられない!!天気予報は晴れだって言ってたじゃん!!」
「いいから走れ!バカツナ!!」
出掛けに見た天気予報は間違いなく晴れの予報。
見上げた空も、さっきまでは文句なしの晴天だった。
そう、晴れていたはずだ。
それがどうだ。世界は一瞬にして姿を変えた。
にわかに黒く染まりだした空。
まさか…と思いつつも天気予報を信じて目的である遊園地のゲートに入ったところで、無情にも期待は裏切られた。
お互いの声さえ聞き取れないほどの大粒の雨が、地面をえぐりそうなほどの強さで降りだしたのだ。
遊園地に来ていた客やスタッフたちも慌てたように建物の中に避難する。
ちょうどゲートに入ったばかりの綱吉たちも急いで近場のショップへ避難しようとするが、こんな時にかぎって持ち前のドジッ子スキルを発揮してくれるのが綱吉である。
「ふぎゃ!」
と声が聞こえたかと思うと、濡れた地面に足を取られた様子で前のめりになって転んでいた。
普通ならその場は単独の転倒で終わる場面だろう。
濡れた地面でスベって転んだと、派手さ具合によっては後に笑い話になる程度で終わる話だ。
ところが綱吉の場合になると、それだけでは済まないのである。
特にこういった場面でさらなるミラクルを起こす。
つまりは当然、単独の転倒だけでその場がおさまるはずがなく…
「うおっ!!」
綱吉の手が咄嗟に転倒を回避しようと伸びていたのだろう。
なぜかその手がリボーンの服を掴んでいた。
必然的に背中を引っ張られる形になったリボーンは、ハデに尻もちをつく。
「痛って…!」
巻き込まれる形で転ばされた事に腹を立て、何するんだとリボーンが綱吉の方を振り向こうとした時だ。
(マジか…)
リボーンはその場に固まった。
その目に映った光景は、しばらく忘れられそうにない…
どうやら綱吉はリボーンの他にもうひとつ、近場にあった物に手を伸ばしていたらしい。
だが、それがいけなかった。
とっさに伸ばした手の先に居たのは、たまたまゲートの付近で子供に風船をくばっていたらしい着ぐるみウサギ。
そのお尻にある丸い尻尾を、綱吉がピンポイントでガッチリと捕まえていた。
当然尻尾を引っ張られた着ぐるみはリボーンと同じように後方に転倒。
そして…
「はわわわわ…」
ゴロリと地面に転がっているウサギの頭部…
どしゃぶりの雨が視界を塞いでくれているとは言え、綱吉とリボーンの二人は中の人の呆然とした目とバッチリ視線が交差した。
「な…中の人などいない!」
咄嗟に綱吉が叫ぶが、ウサギさんは完全に中身が飛び出した状態である。
「逃げるぞツナ!」
その後のリボーンの行動は早かった。
まずは転がっているウサギの頭部を掴み、まだ尻もちをついたまま呆然としているウサギの体からはみ出してしまっている中の人の頭にウサギの頭部を被せ、次に綱吉を強制的に立たせると、その手を引いてゲートへと走り出した。
「ちょっ、リボーン…!」
勢いよく引かれる腕に、綱吉が痛いと文句を言うがリボーンは止まらない。
とにかく、早くこの場を離れたい一心で振り返らずに走った。
「うるせぇ、バカツナ!遊園地はもうキャンセルだ!」
怒鳴りながら加速する。
同時に雨脚がさらに強くなった。
叩きつける雨が痛い。目が開けられない。
「天気予報の嘘つきぃ!!」
雨の確率は10%もなかったはずだ。
予報は予報でしかないとしても、これはあまりに酷すぎる。
「黙って走れ!」
さらには無駄口を開いている余裕があるなら走れと、リボーンの叱咤も飛んでくる。
踏んだり蹴ったりとはきっとこの事を言うのだろうと、綱吉は頭の片隅でそう思った。
全力疾走で出口のゲートへと一目散に飛び込み、そのまま駐車場も走る。
幸いなことにこの大雨と、一瞬の出来事であったおかげか、誰かが二人を追いかけてくる様子はない。
「リボ…、早い…、もう少しゆっくり…」
「してられっかボケ!いいからとっとと車に乗れ!」
ずぶ濡れの状態ではあったが、気にせず車のドアロックを解除して綱吉を助手席に詰め込んだ。
バタンとドアの閉まる音を確認して、そこでようやくお互いに息を吐く。
長く細い息を吐き、それからずぶ濡れのお互いの状態を確認して。
やがて込み上げてきたのは、なぜか笑いだった。
「見たか?あの中の人の呆然とした顔…!」
「わ、笑っちゃダメだって、リボーン!」
「転ばしたのはお前だろうが」
「いや、悪かったとは思うけど…くく…、あ、ダメだ…」
思い出しのか、綱吉は体をクの字に曲げて笑い出す。
「ひぃ!可笑しい!!」
「ゴロンと地面に転がってたぞ、頭部。あれは完全に事件だぞ」
土砂降りの中、転がるウサギの頭部と尻もちをついて呆然としている中の人と…
あまりにシュールなその絵面に、二人の腹筋は完全に崩壊状態だ。
ケラケラとしばらく車内が笑い声に満ちる。
雨のカーテンがそんな二人の姿を隠してくれていたが、それもしばらくすると止んだ。
どうやら、通り雨だったらしい。
「とりあえず、ホテルに行くか。ずぶ濡れの服をどうにかしねぇとな」
「うん」
再び姿を現した太陽に、けれどももう一度遊園地へと足を向けるほどの勇気は無くて。
そのまま予約していたホテルへと車を走らせたリボーンに、綱吉も同意してコクンと頷いた。
「…それにしても、ビショビショだよ…。シート大丈夫かな…」
全身ずぶ濡れのまま座ったおかげで、シートまで濡れてしまい何とも居心地が悪い。
いっそ服を全部脱いでしまおうかとも思ったが、走行中では着替える事もままならなかった。
「アウトドア使用のシートだから濡れても大丈夫だぞ。けど、確かにホテルまでこのままじゃ不快だな…」
正直、下着まで濡れている状態だ。
ただ雨に打たれただけでなく、二人とも転んだせいもあるだろう。
あちこち泥まみれにもなっている。
一度どこかで着替えた方がいいだろうか…
そんなことを考えながら、リボーンはちらりと綱吉の様子を伺った。
張り付くシャツやジーンズが気になるのか、しきりに体を動かしている。
その度に濡れた髪から水滴が落ち、その滴が濡れた服に透けていく様を見た瞬間、リボーンはなぜかゴクリと息を飲んだ。
(…なんか、やべぇな…)
濡れたシャツ。
零れる滴。
体に張り付いたシャツからは、その下にある綱吉の健康的な肌の色が透けて見えている。
裸なんて普段から見慣れているはずなのに、どうしてだろうか、こうして透けて見えている今の方がだんぜん色っぽく見えた。
視線が外せない。
運転に集中しなければとわかっているのに、どうしても我慢がきかなくなってきた。
強制的に視線を前方に戻そうとしても、見た光景が瞼から離れない。
これはまずい。
思った時には、路肩に車を止めていた。
そのままハザードをつけて完全に停車させてしまう。
突然止まった車に、綱吉は首を傾げながらリボーンを見た。
「リボーン?」
どうしていきなり止まるのか。
すぐにホテルに向かうんじゃなかったのか?
それともなにか遊園地に忘れ物でもしたのだろうかと尋ねようとしたが、しかし何かを聞く前に思い切り口をつぐんだ。
(なんかやばい…)
途端に冷汗が落ちる。
リボーンの視線が、あからさまに欲を含んだ目で綱吉を凝視していたからだ。
その顔がとてもいやらしい。
さらに口元の笑みが非常に怪しい。
なんと言うか、今にも綱吉に飛びかからんとしている猛獣のようだ。
いったいどうしたんだと思いつつ、綱吉はリボーンが何をそんなに見つめているのかとその視線に晒されている自分の体を見た。
「!?」
…察した。
「ぎゃああ!!ちょっ!見るなよ!!」
先程までさほど気にしてはいなかったが、視線の意味に気づいてから見た自分の状態に慌てる。
今日の気温は夏日に近くなると言っていたニュースを信じて、暑くなるならとシャツ一枚しか着ていなかった自分の選択を今更悔やんだ。
「大サービスだな、ツナ。乳首まで透けて見えてんぞ」
にやぁとリボーンの唇がさらにやらしく持ち上がる。
思わずひっ!と声を上げ、綱吉は両手で胸元を隠した。
確かに、透けたシャツからは肌だけでなく綱吉の両胸の乳首がバッチリ見えていた。
しかも濡れたシャツによって若干敏感になっており、起ってしまっている。
「なんだよ、いいだろ?どうせこのあとじっくり見るんだ。もっと見せろ」
シートベルトを外して、リボーンが体をこちらに寄せてきた。
綱吉は咄嗟に後方へと体をずらすがいかんせん狭い車内だ。逃げ道などほぼ無いに等しい。
案の定少し体が倒れただけですぐ助手席のドアにぶつかり身動きが取れなくなった。
「ツナ」
リボーンは余裕の笑みでさらに綱吉の上に覆いかぶさってくる。
「ダ、メだって、リボーン…、こんなところじゃ…」
車の中。しかも外は車が頻繁に行き来している道路だ。
その路肩に停めただけの状態。
どこにどんな視線があるかわからない上、駐車場でもないこんな場所に停車していては、事故にあう危険性だってある。
「少しだけだぞ…、味見するだけだ…」
「ダメ!絶対に味見だけじゃすまなくなるくせに!」
「…ちっ」
体を丸めて抵抗する綱吉に、リボーンが盛大に舌打ちをかます。
リボーンだって本当はこんな所で事に及ぶことが危険なことくらい自覚はしている。
それでも、このシチュエーションを逃すことはどうしても惜しくて…
「なぁ、ツナ」
濡れたシャツの上から綱吉の体を抱きしめ、耳元に唇を寄せて囁く。
低く響く声に鼓膜を直接刺激され、綱吉の体が震えた。
ジンと背筋が痺れる。俗にいう快楽だ。
その甘い痺れは足の指先まで走り、反動で指先がピクリと跳ねた。
そんな綱吉の様子に気を良くしたようにリボーンは小さく笑うと、抵抗の少なくなった綱吉の腕をスルリとすり抜け、シャツ越しにプクリと尖っている先端に触れた。
「んんっ」
止めてくれと、すぐに正気に戻った綱吉が止めようとするがリボーンは構わずに親指でそこを潰すようにグリグリと弄る。
「や、痛い…」
イヤイヤと首を振る様が可愛い。
目尻に溜まりだした涙を舐めてやれば、次第に本格的な涙が綱吉の瞳から零れ始めた。
「ここじゃやだ…いやだよリボーン…」
スンと鼻を鳴らして訴えてくる姿がまた強烈に可愛くて。
リボーンはもう少しここで綱吉をいじめてやりたい衝動に駆られたが、恐らくこれ以上無理強いをすると拗ねて面倒な事になる。
せっかくの休日なのだ。
綱吉の機嫌を損ねて休日をダメにすることはやはり避けたい。
「悪い。これ以上はしない」
約束だと頬に音を立ててキスをすれば、上目使いで本当かと尋ねてきた。
(ったく、無自覚に煽ってくれやがって…)
その顔が、どんなに人を誘っているのか、知らないのは本人だけだ。
(しかし、どうするかな…)
ここ手出しはしないと言ってはみたが、このままの状態で綱吉をホテルに連れ込むのは危険な気がした。
正直もう着替える事も面倒であるし、欲情した綱吉を抱えてホテルのチェックインをするのも面倒だ。
それに、ホテルのベッドではやはりどこか気を使ってしまい、思うままに綱吉を抱くことができそうにない。
だったら…
「なぁ、ツナ。ホテルキャンセルしていいか」
後部座席にあるバックからタオルを取り出し綱吉の頭にそれをかぶせながらそう言うと、綱吉はどうしてだと不思議そうに聞き返してきた。
「今日は俺の抑えがききそうなねぇからな。ホテルでお前の足腰立てなくさせる訳にはいかねぇだろ?」
「!?」
素直に告げれば、綱吉は呆れたように口をあんぐりと開いた後に、首まで真っ赤になって硬直した。
けれども決してノーとは言わない。
それがツナヨシからのイエスであると解釈したリボーンは、
「だから、家でじっくりお前を堪能させてくれ」
派手にリップ音のするキスを綱吉の頬にかまし、上機嫌で再び車を家に向かって発進させた。




-------------------------

戻る
-1-


人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -