クリスマス当日
メリークリスマス!!
クリスマス当日がやってきた
各々、めいっぱいお洒落をしていざ会場へ
「ねぇねぇ、知ってる?
アリス学園の恋の3大イベントの1つが、今日のパーティの最後に行われる仮面舞踏会なの〜」
「仮面舞踏会でダンス中に告白して、仮面を交換すると一生モノのカップルになれるってジンクスがあるんだよ」
「恋やら、ダンスやら浮かれた学校・・」
「でも名前も仮面つけてさえいたら、文化祭の時みたいにしつこく追われることもないんじゃない」
他人事のように話す今井さんの周りには既にたくさんのファンが集っているようですが
和気あいあいと話していると目の前をテディとは程遠い目つきの悪いクマのぬいぐるみが横切る
彼の名はそのまんま、ベア
鋭い目つきは彼の凶暴さを物語っている
「ぎゃ〜!ベアが出たぞ〜」
と逃げ惑う初等部組は皆1度、餌食になっている証拠
いつも、竹ぼうき片手に一人掃除をしていることから、なかなかの綺麗好きらしい
どういった経緯でこのパーティの掃除を買って出たのかは知れないが、触らぬ神に祟りなし
全員が遠巻きに見守ることを決意したようだ
独りで掃除をするベアは別段なんとも思っていないのかもしれない、しかし、その後姿を見ていると名前の心は隙間風にさらされているような感覚に陥る
***
**
*
最後になるかもしれない
いつもなら、先輩の誘いなんて右耳から左耳
でも今回だけは
「・・たまには踊ってもいいかな・・・」
「・・・」
目をむいて固まっている先輩を見ていると、なんでこんなのの誘いを受けてしまったのかと後悔してしまう
「よっしゃーー!!!」
年上とは思えない無邪気さに頬が緩むのを感じる
ダンスは得意ではない、いや、むしろ苦手
でも、それは先輩もお互いさまの様で、周りとは全く違う動きをしている自分たちがいた
それでも、自由に動き回ることがとても楽しく、すぎる時間をこんなに愛しいと思えたのも初めてで
もっと、ずっとみんなと一緒にいたい、笑っていたいと思えるようになった
この時間を守れるなら、何でもする、どんなことでも出来ると今は思える
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[mokuji]
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