■ 第七爪




何か双竜の決闘見れなかった…。

ってか何で俺こんな牢屋に…!



誰だこの人。7
〜すんまっせーん!俺無実でーす!〜



ぴちょん ぴちょん

どこからか落ちた水滴が音を立てる。

あの後多少の事はあったものの(山賊に襲われかけたりした)

無事、城下町についた。

で、こっそり逃げようとしたのだが…。

後ろから鈍器?の様な物で殴られた衝撃を受けてそのままブラックアーウト。

そんな俺は只今牢屋です、誰か助けて!



「くっそー俺何にもしてねーよ…」

「悪いな、あの時は仕方無かったがお前を信用した訳じゃねぇ」

「そら信用されても困るっつーか…まぁ信用されるとも思ってねぇけどな」



牢越しに会話をする俺と小十郎。

小十郎の後ろにはリーゼントが3人ほど。

何か俺帰れんのかな。

かなり不安だ。



「ってか俺の空皐返せー」

「それは出来ねぇ相談だな」

「ちっ」

「何考えてんだお前」

「え、別に空皐返してもらって牢から脱出作☆戦なんて考えてねぇぞ」

「普通に喋ってるぞ」

「しまったぁぁぁああ!」



くそう喋っちまたじゃないかこじゅのコノヤロォォォ!

ほかに作戦無かったかなー…。

……………………………思いつかないアハ☆

いやそんな事言ってる場合じゃないよね。

最悪拷問…とかあるのかなー。

困るなー俺一般人なのに…。

あ、違った。一般の婆裟羅者だった。

…いやもう婆裟羅者って時点で一般じゃないよね。

俺の一般の生活ぅぅぅぅ…!

1人嘆いていると凛とした声が牢に響いた。



「小十郎」

「…政宗様?!」

「筆頭!」

「うわぁお、まさかの筆頭だよ。
アレ、双竜の決闘の後だからまだ寝てなきゃダメなんじゃねーの?」



「聞こえてるぞ」


「聞かなかった事にお願いしゃーす」


「政宗様、まだお休みになられた方が…!」

「Don't worry. そもそも寝てられねーからな」
(心配するな)

「だからって何でこんな所来るんだか」

「零龍…お前、松永の部下だろ?」

「部下じゃあねーですな、松永の対応からして…多分」

「じゃあ何だってんだ?小姓か?」

「んなわきゃねーだろ。何で俺があいつの小姓ううううう?!」



とりあえず全力で否定した。

何だって俺が小姓?!

少し殴り飛ばしたくなったけど耐えた。

よく耐えたぞ俺!

と、自分を褒めていると勢いよく風が吹いた。



「何だ?今日はまた随分crazyな風が吹いてるな」
(奇異)

「おかしいですな、今日は風など吹く様子はありませんでしたが…」

「…何だこの風、妙に知った…気がする」



少し懐かしい気もする。

暖かい、でも少し殺気も一緒になったような。

不思議な風を感じているとふと、声がした。



「うわあああ!」



「「「!」」」



「…小十郎、どうやら何か入り込んだみてぇだな」

「その様にございますな」

「とっとと捕まえて松永の野郎の所に行くぜ」

「政宗様、無茶はお控え下さい」

「HA!無茶させねぇようにさっさと終わらせようぜ!」

「…お前ら、しっかりコイツを見張ってろ」

「分かりやした!」

「絶対逃がしゃしません!」



政宗と小十郎はそのまま叫び声の聞こえた方へと行った。

この場に残ったのは俺と2人のリーゼント。

…いっやーな予感するんだよねー。

とりあえずリーゼント声をかけてみる。



「ねーねー」

「あぁ?何だ、腹でも減ったか?」

「否定はしな…じゃなくてさ、逃げた方がいいと思うよ」

「小十郎様に言われたんだ、絶対動きゃしねぇ」

「あーあ、忠告してやってんのに…」

「忠告だぁ?」

「そっそ、この風…確か松永が雇ってる忍のだったと思う」

「それがどうしたってんだ」

「はー…多分俺を探しにきたんだろうけどさ、そん時に殺されても知らねーよ?」

「そんな奴、ここに来る前に筆頭と小十郎様が捕まえて…」

「…どうやら無理だったみたいー」



リーゼントの1人が俺の方を向いた時、強い風が流れ込んで来た。

強い殺気を含んだ、風。

他人事のように俺は「来ちゃったよ…」と呟いた。



「な、何だこの風!」

「なんて強さだ…!」

「近くに…ってかお前居るだろ、こた」

「………………」



天井に向かって言葉をかける。

するとこたは何事も無かったかの如く俺の前に姿を現した。

分かっていた俺に対して牢の前にいた2人のリーゼントは驚いてた。

いや、まぁ普通だよね。

じゃあ驚かないどころか気配すら分かる俺って普通じゃないのか…!?

…いやもうどうでもいいや。



「な、何だテメェ!」

「いつそこに入りやがった!」

「いや、忍なんだから居てもおかしくないと思うんだけど…」



少し呆れた顔をして呟く。

リーゼントを見てこたが俺に首を傾げる。

…多分こいつ等殺っちゃっていい?みたいな感じなんだろう。

うわ、今自分で言ってて鳥肌たった!



「…………?」

「あ、放置していいよ。うるさいと思ったら気絶程度で。殺すなよ?」



念を押して言う。

いやぁー…ねぇ?

言っとくが俺は人斬ったけど殺してねぇかんな!

…多分。

と、とにかくこたが来たんだ。さっさと逃☆走しちゃおうぜ。

よっこらせ、と年寄り臭く立ち上がるもクラリと視界が揺れた。

思わず倒れそうになるのをこたが支えてくれた為、地面とご対面は防がれた。



「うおおお何か揺れるぜこた」

「…………」

「ちょ、もうマジ帰ろうぜ。寝たい」

「……?」

「んースルー…はちょっとなー。せめて挨拶していこうか」

「……………」

「え、あ、まぁいいじゃん。こた、フォロー…じゃなくて補助?宜しく」

「……(コクリ

「ま、待て!この牢屋からは出さねぇぞ!」

「小十郎様や筆頭が来るまでここからは出さねぇ!」

「………ちょっともう、気絶させとこう」



少し疲れた様な顔をしてこたに言う。

木で出来た牢の格子を軽く刻んだこたは素早く2人を気絶させる。

そして空皐を探しに奥のに大量の武器が置いてある所へと向かう。

空皐は簡単に見つかった。

まぁ、鞘が目立ちやすいからな。

あの2人が帰ってくる前にさっさとここを出ようと空皐を腰に差す。

さぁ、いざ行こう!と出口に向かった瞬間だった。


とんっ


前を向いていなかった自分は状況把握をするのが遅れた。

こたが少し殺気を出していたのにも少し暗いなと思ったのも。


…既にいらっしゃったんですねーお二方ー。


あ、やべ、俺死んだかも(いろんな意味で)






終わっとけ

――――――――――ミ☆
名前変換が刀の方が多いとは何事じゃあ!
申し訳ありませぬお館さむぁぁぁぁ!
ゆきむるぁぁぁぁぁ!!
お館さぶぁぁぁぁ!

的な感じで風魔さん参上
そしてお野菜893と暴走族の筆頭も参上
かっこいい風魔さんってどうすればいいんだろう←

ここまで見て頂き有難う御座いました!


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