■ 第十六爪




ルールルー俺は一体ー何故連れーてこらーれーたー♪

うん、歌っても分かんないもんは分かんねーや。



誰だこの人。16
〜白と黒、あえて俺は白だと言おう〜



「はい、ここが部屋ね」

「あぁ、どー……………」

「…どうかした?」

「いや…デカくね?」

「…そう?」

「そうだよデケーよ小さくていいよ俺の部屋…」

「だって大将の義理息子なんだしさ」

「や、そうだけどさデカすぎね?」

「まぁはっきり言えばこれより小さい部屋無いんだけどね」

「ねーのかよ!」

「うん。まぁ小さいのがいいって言うなら物置とかあるけ」

「ここでいいよ」

「物置嫌なんだ」

「当たり前だ。俺どんな扱いだよ」

「本人の意思なんだから何とも」

「……とりあえずここでいいよ俺」

「はいはいっと。あ、これに着替えたら呼んでねー」

「あいあいさー」



そんな訳で結局お館様の義理息子になったんだけど。

俺は今無性にハラハラドキドキしている。

なぜか。

全員俺を男として見ている訳だが…実は女だったりするからだ。

つまり実を言えば義理娘なのだ。

どうでもいい?いやそれがどうでもよくないんだよ。

風呂とかその他諸々どうしろと。

くっそーロクに鍛錬も出来ねーな…。

しかもこれ高価っぽいし。

松永のとこに居た時は俺の希望で普通の一般武士が着る様な安物である。

何かこんな事があったりした時の為、誤魔化しやすい様にする時の為だ。

や、流石に松永の所で暮らしてるからって監禁、軟禁は嫌だから。

と言う訳なんだが…さっきから視線を感じてならんな。



「そこだーっ!」



と小さく叫んで投げやすそうな石ころを全力投球した。

ちなみに石ころはこの部屋に案内されるまでの道のりで拾った物。



「わっ!」



聞いた事のある声がした。



「…いや、声は聞いた事あるけど誰?」

「え、あ、覚えてないの?」

「や、誰お前?」

「お前なんて言う子に育てた覚えはありません!」

「お前に育てられた覚えもねーよ」

「つ、冷たい…!」

「だから誰だよ。 名 乗 れ ? 」



よよよ、とか泣き真似する変人に詰め寄ってちょっとドスを聞かせて言う。

するとすぐに名乗った。



「ちょ、俺様の事を忘れたって言う訳?!俺様佐助だよ!」

「…あぁ!姿形全く違うから誰かと」

「全く酷いなー」

「うっせーよ首付いてただけよかったね」

「…ハイ?」

「や、だから首付いてただけよかったねって」

「それはどういう意味…?」

「そのままの意味だ 分 か れ 」

「いや無理だから」

「つーかお前何覗いてんだ…趣味か?」

「違うから」

「じゃあ何で変化してまで覗いてんだよ」

「いやぁ、出来たかなって」

「そうかそうか、いっぺん死んでくるか」

「何でそうなるの!?」

「俺の着替えを覗こうとするやつは政宗様とこじゅに殺害されるって規則があるんだよ」

「武田には無いからね」

「じゃあ今俺が作ったぞ」

「……」

「ふぅー…」

「…ん?何で深呼吸してんの?」

「今に分かる」

「?」


「幸村ぁぁぁぁぁ!
父上ぇぇぇぇぇ!
佐助が覗き行為に走ったぁぁぁ!」




ちなみに父上と呼べって強制された。

何か疑われるからだってさ。

…まぁ確かに今は義理息子の俺が「お館様ー」なんて言ったら疑われるか。

とりあえず叫んでみたのだが。

何かあったら叫べと言われたからな!



ズドドドドドドドドド



「ちょ、何叫んでんのぉぉぉぉ?!」

「へっへー殺られてこい☆」

「☆って似合わないね」

「…父上ぇぇぇ!」



「零龍、どうしたぁぁぁぁぁ!」

「零龍殿、どうしたでござるかぁぁぁ!」


「佐助に覗きをされた上に襲われかけたよ」


「いやちょっと待とう?!」


「「佐助…?(ギラーン」」


「ぶ、はははははははははは!!」

「ちょ、謝るから止めてくれない?!」


「待てぃ佐助ぇぇぇ!」

「零龍殿をおおおおお、襲おうなど言語道断!」

「とりあえず信じないで2人とも!」



〜そっから色々あってごっちゃごちゃ〜



「やれやれ…疲れた…」

「は、ははは!駄目だ、笑い、とま…はははははは!」

「ちょっともう笑うのやめてよ…」

「ぎゃはははははははは!!」



床を転げ回りながら爆笑する。

や、だってこんな佐助滅多に見れ無いし。

今の佐助の状況?


縄でグルグル簀巻きで俺がどこからか出したネコミミをつけてらっしゃるのよ!


うん、悔いはこれで1つ消えたよ。

あ…ウサギでもよかったかな。

ちなみに幸村にはウサギ、父上には…ブフォ。

いや、うん。勿論甲斐の虎なんだし虎の耳だよぶははははは!

あの後属性攻撃とか使い出すから俺が危うく死にそうだった。

燃え(萌え)死ぬとこだったよ強ち間違ってない!

と、言う訳で反省も兼ねてつけさせて頂きましたホントに悔いはないよグハッ…。



「ちょっといい加減下ろしてー」

「零龍殿…これはいつまでつけていれば…」

「ワシも気になるのぅ…」

「1週間その状態で宜しくです父上に幸村に佐助」


「え、それ本気?」

「な…!そ、某には無理でござる!」

「…むぅ」

「頑張ってね!」






終わっちゃうー。

――――――――――ミ☆
さて、また大幅にズレにズレちゃったぞ。
しかもナイスタイミンでぺいしんらヴぁーず来ちゃったよ。
と言う訳で最後は付けミミワッショイ!でした。
うん、どこからズレちゃったんだろうか分かんない。
ちなみに佐助は零龍が深呼吸してる時に元の姿になりました。
これがいけなかったんだな。

ここまで見て頂き有難う御座いました。


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