「そういえば衣装はどうなってんの？」
「あ、それなら私に任せて！」
「ナマエに？余計心配なんだけど」
「大丈夫大丈夫。衣装はナギ先輩に頼んであるから」
「ナギに？」
「うん！」
「…ねぇ、前から思ってたけどさ、ナマエとナギってどんな関係なの？」
「えっ、なになにジャックん、嫉妬かい？えへへ、嬉しいなぁ」
「嫉妬？ナマエったらなに言ってんの頭おかしくなっちゃった？僕が嫉妬するわけないじゃん、勘違いしないでよねぇ」
「そんなこと言って気になるんでしょ？」
「ケイトまで変なこと言わないでよ。ナマエがアホみたいに調子乗るから」
「ジャックのやつ、やけに毒舌だな」
「でもナマエは嬉しそうだな」
「マゾだな」
「あぁ。オレと一緒だ」
「……はあ？！」
「照れないでいいよジャックん」
「どこが照れてるように見えるの？目大丈夫？」
「大丈夫。視力は2.0以上だから」
「アンタ…2.0以上って化け物かなんか？」
「視力と聴覚と嗅覚は化け物並みってカヅサからお墨付きもらってるよ！」
「ある意味最強じゃん」
「頭はあほなのにねぇ」
「ジャックんも人のこと言えないでしょー」
「僕はやるときはやるから。ナマエと一緒にしないでくださいー」
「で？ナギとはどんな仲なの？」
「え、なんで話を蒸し返すのケイちゃん」
「なんでってアタシも気になるから」
「えー、もういいじゃん、ナギ先輩は昔からよく遊んでくれただけであって、それ以上も以下もないよ」
「昔からっていつ？」
「ジャックんそんなに気になるの？」
「べっ、別に気になるとかじゃないし！話題がないから聞いてあげてるだけなんだからねっ！」
「話題ならいくらでもあるだろあの馬鹿」
「ナマエはニヤニヤが止まらないらしいな。端から見てると気持ち悪いし」
「確かに気持ち悪い。つーかなんでジャックはナマエには素直じゃないんだろうな」
「さぁ、よくわかんないな。あいつらのことは」
「……ねぇケイちゃん、今のツンデレかな？」
「どこにデレがあったのよ。ああもう、そんなことより早く言いなって。あんたらめんどくさいし」
「めんどくさいって酷いな！昔は昔だよ、なんならナギ先輩本人から聞いてみれば？あ、ちょうど今からナギ先輩に衣装のことで会いに行くし一緒に来る？」
「……いい、行かない」
「…あーあ、アタシ知ーらない」
「え？え？なんで？！」
「あ、あいつついに拗ねたか」
「わかりやすいな……」
「ナマエも教えてやったらいいのに」
「ナマエから言えない理由でもあったのかねぇ」
「…………」
「…………」
「気になるな……」
「…チッ、めんどくせぇがケイトと一緒にナマエから聞いてくるわ」
「あぁ、ジャックのことはオレに任せとけ」
「ん、また後でな」