夏休みだよ!その10-c


「あ」
「ん?あぁ、あそこにいるのは…トレイとキングね」
「早速勧誘!」(ダッ)
「あっ!はやっ!」
「ターゲットロックオンって感じだね〜」

「キンさぁあん!」
「?!」
「?、どうかしたのですか?いきなり尻を押さえるなんて…まさか、催してしまったのでは…」
「馬鹿を言うな。そんなわけないだろ。あれを見ろ」
「あれ?……あぁ、ナマエですね。何やら目を輝かせていますが」
「キンさん!!と、トレイさん」
「物凄い落差ですね。いくら私でも傷付きますよ」
「それよりキンさん!今日もいいケツしてるね!」
「黙れ」
「ああ…だから尻を…納得です」
「納得してないでこいつを早く追っ払ってくれないか」
「キンさーん!」
「あの、ナマエ?私もいるのですが」
「キンさあぁん!」
「…………」
「こら、ナマエ!今日の目的はそれじゃないでしょ!」
「ぎゃっ」
「ナマエがごめんねぇ〜」
「おや、あなたたちは…」
「…目的はなんだ?」
「やぁねぇ。お尻のことじゃないからそんな警戒しなくてもいいのに」
「いいから早く目的を言え」
「キンさん!花火やらない?ついでにトレイさんも!」
「花火?」
「私はついでですか……」
「ちなみに参加者はアタシら三人とクイーンにデュース、サイスとセブン」
「あとはエースとナインとジャックんだよ〜」
「ね?花火やろうよー!」
「どうします?」
「俺は……どっちでもいい」
「じゃあキンさん参加で!それにしてもいいお尻して」
「黙れ。参加しないぞ」
「!、参加してほしいから我慢する…!」
「あの、私は…」
「トレイさんも参加でしょ?」
「え、えぇ」
「じゃ、キングもトレイも参加ってことで。日程はまた後程連絡するわ」
「じゃあねぇ〜、二人とも〜」
「またね、キンさん、トレイさん!」
「あっ、ナマエは花火というものを」
「…もういないぞ」
「くっ…タイミングが合わなかったか…!」
「タイミングが合ったとしても言わせてくれないだろうがな」





「おぉっとあそこにいるのは!」(ダッ)
「ナマエっちってスピードダッシュすごいよね〜」
「あの子足の速さと執念なら誰にも負けないよね」
「うわぁ、なんかそれ最悪な組み合わせな気がする〜」

(ズダダダダダダッ)
「ん?」
「エーイートーくーん!!」
「なっ?!ナマエ!?」
「あれ?やば、止まんね…エイトくんちょっと受け止めてー!」
「はあ!?」
(ズダダダダダ…ドカッ)
「いっ……」
「あはは、勢いつけすぎて止まれなかったよー、ごめんねエイトくん」
「あ、あぁ、ていうか早く…退いて、くれ…」
「え?あ!ごめんごめん!私としたことがエイトくんを組み敷くだなんて!」
「いやわざわざ言葉にしなくていい!恥ずかしいから!」
「あ、エイトくん顔赤い。……かわいい」
「はぁ!?」
「いいから早く退いてあげなさい」
「ぎゃっ!く、くび!首絞まる!」
「大丈夫〜?」
「あぁ……なんとかな」
「全く、上手く止まれないなら全速力で走るなっつーの」
「ご、ごめんなさい」
「叱られた犬って感じだねぇ」
「犬には見えないけどな…」
「あ!それよりもエイトくん!」
「うわっ、な、なんだ?」
「花火、やらない?」
「は?」
「夏休みももう終わるしさ。今皆誘ってるの。どう?」
「…まぁ、別にオレは構わないけど」
「よし、決まり!楽しみにしててね!」
「?あ、あぁ」
「じゃあ今度は保護者探し!行こう、ケイトちゃん、シンクちゃん!」
「はいはい…じゃ、いきなり悪かったわね」
「また連絡するね〜。じゃね〜」
「……なんだったんだ一体」

つづく
 

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