GM:
────はい! という訳で、「儀典:ドグラ・マグラ」トゥルーエンドです! おめでとう!!
安倍川夏海:
よ、よかった!!!! マジでロストも覚悟してた!!!!
GM:
わたしもけっこうドキドキしたした。わりと強メンタルでこれだから中々ロスト率は高いのかな。
安倍川夏海:
童貞のまま死ぬのか……って思ってた……本当良かった……。
GM:
では早速ですが、最後まで開かなかったカルテの秘密を公開してから背景設定の説明に参ろうか!
安倍川夏海:
はい!
GM:
言うて今になってはそんなに衝撃でもないハンドアウトですね。これです。
HO:カルテ
□概要 スギヤマ博士が記したと思しきカルテ。ドイツ語の入り混じった記述のため所々読み辛くはあるが、じっくり読めば病状なども理解出来そうである。 患者の名前は「クレ・ソウイチロウ」となっているようだ。
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HO:カルテ
■秘密 ショック:あり 患者の名前には「クレ・ソウイチロウ」と記されている。 生年月日が正しいのであれば、現在二十歳。精神医学を学ぶ医大生であったが、殺人放火事件を目の当たりにして錯乱状態となり、現在記憶喪失であるとされている。 同時に「キサラギ地区放火惨殺事件」の首謀者とされているため、直接会話などをするのは堅く禁止されていることが赤字で記載されている。 どうやらこれは「あなた」のカルテのようである。
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安倍川夏海:
ほうほう。
GM:
そして背景設定。これがちょっと長いんだけど今回の事件の全貌ですね。
「スギヤマ」と呼ばれる男がいた。
彼は「自分」というものを自我の中に追い求め、惑い、とうとう自己の本質の答えを見出せる事がないまま死に至った。
彼の著書は「ドグラ・マグラ」と呼ばれ、今も「読むと気が狂う本」という謳い文句で一般書店に流通している。
その本は「奇書」の一つとして、今でも多くの探偵小説ファンが読み漁り、それぞれの解釈を得て「スギヤマ」の求める本質を追究していた。
そして、いつしかその追究は故人である「スギヤマ」の意識を越え、一つの意志をもって動き出す。自分とは何か、自己とは、自我とは何か……そういった「問題」を提起するために。
かくして故人の意識を離れた「ドグラ・マグラ」という奇書は、一定の意志を持ち一定の人格を持つよう変化していく。
意識を持った奇書は「スギヤマ」が求めた「本質」をテストする為の領域を作り出し、まるで罠を張るように本へ擬態して獲物を待ち始めた。
スギヤマが追い求めた「自己」というもの。
それは「己」の中にあるのか、それとも「過去」にあるものか……意識か現実か……あらゆるものが入り交じった「奇書の実験場」。
それがこの場所「儀典:ドグラ・マグラ」である。
儀典:ドグラ・マグラを開いたPCは、そこから本の世界に入り、目覚めた時はすでに病院にいる。
収容された病院(儀典:ドグラ・マグラの世界)では、「PC=クレ・ソウイチロウという人物」である……そう思わせる仕掛けがいくつも施されている。
奇書は自分を手に取った人物の記憶を消し、新しい記憶(クレ・ソウイチロウの記憶)を植え付けて「それでもなお、人は自分でいられるか」ということをテストしている。
記憶がない事も、偽の記憶が作られているのも全てはドグラ・マグラの実験である。
これは、奇書の産みの親であるスギヤマ自身、長らく有名な父親の息子としての生を与えられ、自分は父親の道具であったのでは……そう思っていた劣等感からの実験でもあった。
人の自我は他者から与えられるものである。
奇書はそう信じており、だからこそ、自分のように与えられた役職に人生も人格も「なっていく」のは当然と考えている。
同時に、そんな束縛から人が逃れることが出来るように、とも願っている。
そんな狂気の実験場、ドグラ・マグラの思惑を乗り越え、元の世界に戻るのがPCの本当の目的である。GM:
以上です!
安倍川夏海:
スギヤマって名前、単なる小ネタかと思ってたら意味あったのか……。Qちゃん……。
GM:
夢野先生の本名ですね。クレ・ソウイチロウとクレ・アヤはお察しの通り原作からもじってのオマージュ。
安倍川夏海:
振り回されっぱなしだった。いやでも振り回され感楽しかった……こう、足元が崩れ落ちる感覚……死ぬかと思ったけど……。
GM:
わたしも回してて情報量で押し潰しがちなシナリオだなあと思ってたけど楽しんで頂けたなら何より〜!
安倍川夏海:
一瞬押し流されそうになったけどなっちゃんに婚約者がいるはずねえと思って踏み留まりました。
GM:
安倍川夏海(概念)が安倍川夏海(PC)を救った(?)
安倍川夏海:
安倍川夏海(概念)に感謝。これ他の人がやってるの見てほくそ笑みたい……。
GM:
わかる〜〜。百瀬さんが遊乃さんや小指さん相手に回したらどうなるのかなども気になるのでそれを見学したい。
安倍川夏海:
よっしゃ小指さんに生駒連れてこいって言っとこ。
GM:
神キャスティングかよ……。
元々リミットが最大5サイクルに対してハンドアウトが7つ、とかなり多いのであんまりする人はいないと思うのだけど、一応システム通りスギヤマ博士やクレ・アヤに戦闘を仕掛けてぶっ殺したり、感情を結んだりすることも出来ます。
安倍川夏海:
血気盛んや……。
GM:
何かしらの感情を結んだ状態で今回のエンドを迎えると、何時の間にかスギヤマ博士と知り合いだったり、クレ・アヤに似た友人が傍に寄り添ってくれていたりしました。こっちの方がほんのり怖いね。
安倍川夏海:
彼女が出来ていた可能性があったのか……とか一瞬思ってしまった。
GM:
それな(それな)
どの情報を抜いてどの情報を取りこぼそうが、エンド分岐は最後の「お前は誰だ」の問い掛けにどう答えるかによるので、最低2サイクル目にすぐに扉から逃げる! って宣言するのが最速クリアです。
調べれば調べるほどいろんな秘密のお陰で自分が何者かは分からなくなっていくし、恐怖判定も増えるし、といった仕掛けでした。
安倍川夏海:
そうだったのか……色々無駄に考えてしまっていた。いやでも、シナリオを全力で楽しんだと思えば。
GM:
せやな! 仕掛けの性質上PL及びPCに「自分は誰なのか」「クレ・ソウイチロウなのかもしれない」と思って貰う必要があるので、セッション中は極力PC名を呼ばず「あなた」などで統一するように、とシナリオ内に注意書きがあったり。
安倍川夏海:
誰も自分だと認めてくれない感じが怖かった……。
GM:
アヤちゃんはお兄さまとしか言わないしな……。
エンド分岐に「PCの名前でなくPLの名前を答えた場合」とかも想定されてて中々面白いです。実際されたらアドリブ力が試されるけど。
安倍川夏海:
その発想はなかったww よっしゃ遊乃さんか小指さんに回す(殺意を込めながら)
GM:
やったぜ! そのときは見学に呼んでくれよな!
安倍川夏海:
呼ぶ呼ぶ! たのしみ。
GM:
ではソロシナリオではありますが軽く功績点の配布をしようか!
安倍川夏海:
へい!
● 新たな世界の発見
そのセッション内で新たな怪異を見て、恐怖判定に失敗している。1点GM:
失敗しましたね! 1点!
● セッションに最後まで参加した
クライマックスフェイズに参加し、そのシーンから脱落しなかった。1点GM:
最後まで参加してくれました! 1点!
安倍川夏海:
わぁい。
● ロールプレイ
プレイヤーが、そのキャラクターに設定された【感情】や【狂気】を上手く演じていた。1点GM:
ソロなので回しにくかったとは思いますが良かったです! ありがとう! 1点!
● プライズの獲得
セッション中にプライズを獲得した。最初から持っていた場合はそれに含まない。1点GM:
プライズは獲得しませんでした! 残念! 実は一つあったんだけどね。
安倍川夏海:
えっマジか。
GM:
入手条件が中々厳しいんよ。錯乱状態にならないといけない。
安倍川夏海:
そんな条件あるのか……。
GM:
追い詰められて錯乱状態になることで、むしろ狂人的な閃きや頭の冴えを得る、みたいな解釈かなあ。途中で出てきた「※※※※※※※」って書物、アレですプライズ。
安倍川夏海:
あ〜アレ気になってたんだ。
● 使命の達成
そのセッションで渡された【使命】(【本当の使命】があればそちら)に成功している。3点GM:
今回の使命は【本当の自分を捜すこと】ですね。あなたは無事、安倍川夏海として現実世界に戻ってきました! 達成でよいでしょう! 3点!
安倍川夏海:
わあーい! ヒューヒュー!
● 琴線に触れた
各プレイヤーは、そのセッションでもっとも琴線に触れたキャラクター1人を選び、そのキャラクターに1点の功績点を与えることが出来る。ただし、自分を選ぶことは出来ない。誰も選ばないことは可能である。GM:
最後、琴線点! これはGMからなっちゃんに1点進呈しよう! セッション参加ありがとう!
安倍川夏海:
いえーい! あざす!
GM:
以上、計7点! お疲れ様でした!!
これでなっちゃん2シナリオクリアか。だいぶ成長出来るね。愛着が湧いてくれたらKP冥利に尽きます! ありがとうございました!
安倍川夏海:
せやな! 成長させたろ。
何気にインセインPL参加久々だったし楽しかった〜麥さんもお疲れ様! ありがとうございました!!