小説 | ナノ

愛し上手と、愛され上手

イラっとするくらいイチャイチャしてても原沖ならば仕方ない。

「ごめん左之さん、待った？」

「いや、大して。俺も今来たとこだ」

「一日ぶり…？そう言えば昨日は、全然顔あわせませんでしたね」

「俺は仕事。で、誰かさんは遊びに行ってたからな」

「………ふぅ～ん♪」

「なんだよ」

「もしかして妬いてる？僕がはじめ君と一緒だったから」

「……わかってんなら聞くなよ」

「左之さんて意外と、独占欲強いよね」

「お前限定、でな」

「ふふっ、わかってますってば」

「…………」

「なに？驚いた顔しちゃって」

「あ……いや、

　――言うようになったじゃねぇか、
　と思ってよ」

「そう…？まあ、だとしても左之さんのせいだし」

「俺のせいか？」

「せいですよ」

「仕方ねぇだろ、嘘はつけねぇもんでな」

「うん。そうやって僕を自惚れさせたのが悪い」

「悪くはねえだろ。いい変化…ってやつだ」

「良い、のかなぁ？左之さんは僕にベタ惚れですよね、って思っちゃうのは、いい変化？」

「ああ。ようやく自覚してくれて、俺としちゃ嬉しい限りだが？」

「……はぁ、照れもせずに言い切っちゃいますか」

「照れる理由がねえな」

「もう、だから勝てないんだけどー…」

「でもさ、その割には左之さんに自覚が足りないと思うんだよね」

「自覚、って。なんのだよ？」

「………僕に愛されちゃってるーって、自覚ですよ！」

『あ、もしかして照れてます？
　照れました？
　――顔赤いですよ？！』

(お前のが真っ赤だっつーの！)

総司は愛されるのが苦手な子だと思うので！愛され上手になるためには、それこそ溢れんばかりの愛を注いで注いで愛を囁かないといけないと思う訳です。
そんな風に、愛をおぼえた総司も可愛いんじゃないかと思ってみたりした結果。ただのバカップルになりました(爆)

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