依頼

昼休み

「祭…1年の子がよんでる。」
美奈子に呼ばれて祭はウキウキしながら1組の入り口へと向かった。

だいたい誰かわかっていたからだ。

「やっぱり小鳥!」
入り口には髪の毛をツインテールにしたパッツン前髪の美少女がたっている。
「祭の同じ学校、嬉しいよ。」
そのまま祭にギュッと抱きついた。
照れてもじもじしてる小鳥をみて祭の頬は自然と緩む。
「うん!あたしも嬉しいー!」

その時、
「小鳥!その手を放せ!」
聞きなれた声。
2人は抱き合いながら声の方を見る。
そこにはきっちりマスカラ、アイライン、チーク…
バッチリ化粧の女の子。
「どしたの。麗空」
2年の神田麗空(かんだれいあ)が睨み付けていた。

「あたしが!いや、あたしの祭先輩なのー」
麗空は祭の中学からの後輩でパソコン、ハッキングなどの能力が優れている。
そこで祭がblack knightをやっているのを知り、自ら入ったのだ。
それから麗空は祭にべったり。
小鳥も昔から知っている祭が大好きだから、よくあることだ。
「麗空は毎日あってるでしょー」
小鳥はすかさず反撃する。

「やめなよ〜
あっ。小鳥久しぶりに家にご飯食べに来る?」
「ちょっ…先輩!あたしも。」
小鳥は可愛くうなずいた。
「じゃ、2人ともおいでー」
祭はにっこり笑ってから
「小鳥は部活どうするの?」
隣でニコニコしている麗空を無視してまた会話が始まる。しかし気にしてない様子…
「私はテニス続けるよ。」
小鳥はにっこり笑った。
祭も
「そっかー」
とつられて笑う。

「麗空はどしたの?」
すると麗空が「待ってました!!」というように目を輝かせる。

「実は…」
祭と小鳥は誰もいない体育館横につれていかれた。

こうなると、今からどのような話になるか自然とわかってしまう。

体育館は少し本館と離れているから昼休みといってもとても静かである。


麗空はスカートのポケットから携帯をとりだし2人によく見えるように開いて見せた。

「依頼です。」
携帯の画面に写し出されているのは、
black knightあてのメールであった。

小鳥は麗空から携帯を受けとるとすらすらと目線を動かしていく。

そして画面から目を反らすと、
「私この事件知ってますよ。
物騒ですよね。」
小鳥は無表情で淡々と話した。

「どういう事件?」
祭も携帯を受け取って読みながら目を細めてたずねる。

小鳥は祭を驚いたような表情で見つめてからにっこり笑う。
「ニュース見ないんだよね。
えと…」
すると麗空が
「えと、神奈川県に前はいたみたいで、今度は東京に来たと見ているみたいですね。
狂った殺人ですよ。
始めにとことん苦痛だけ与えてから最後に急所をどんっ。」
と最後に首を切る動作をした。

祭は明らかに嫌そうな顔をしてから携帯を差し出す。
「そいつを捕まえろってわけ、目撃者がいないのにどうしろっていうのよ。」
すると麗空がにっこり笑って、祭の持っている携帯を受けとるとポケットに戻した。
「そのへんは大丈夫です。
詳しい話は聞いてきました。
相手は武器はかなり持っています。
だから警察も仕事を私達に協力してもらうつもりなんです。
だから夜に全員集合したとき詳しい話をしますね。」









人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -