3-1


「まあ、また1組だよね。」
祭は苦笑いで自分の席に座る。
祭はスポーツ推薦で鳴海学園に入学したために、クラスは1組と決まっている。

すると美奈子が
「3年一緒だね…。」
なぜか諦めたような、深いため息をつく。

祭は目を細めて睨み付けた。
「結局彼氏もできなかったし…。
やっぱり髪の毛ばっさりいきすぎかね〜」
そう嘆きながら美奈子は机に突っ伏した。
祭は苦笑いしながら、美奈子の頭をポンポンとたたく。

美奈子は柔道で関東大会に出るほどの実力者だ。そのために髪の毛を切ることは仕方がないこと、


その時、
「おい!綾瀬!」
突然自分の名前を呼ぶ声にビックリする。
「あー、浜野か」
浜野と呼ばれた男はそのまま祭の机の隣の席にドカッと座った。
「お前の弟何部入るんだ?」
すごく目を輝かせながらきいてくる。
「えー…」
「運動神経ものすごく悪いのか…?」

「高校で何部入るか知らないけど、元バスと元サッカーだよ。」
祭が指を立てて笑うと、浜野は「ハァー」とうなだれた。
浜野は同じ陸上部だから。

すると
「おい。すわれー。」
ゆるーい口調で高山先生が入ってきた。

そして
「2年学年末テストを返すぞー」
クラスの全員がなぜか静まり返った。

「忘れてた。」
学年末テストを学年末に返さなかったのだ。

「綾瀬ー。」
男女混合出席番号だから、綾瀬は一番目。

「あーやせー!」
男子がこちらを見て笑う。

祭はイラつきに眉をよせてから、一気に結果を開く。
「おぉ〜」
知らぬ間にたかってきたクラスのみんなは声を揃えた。

「320人中、英語2、β以外すべてしたから数人だ。
理系文系でわかれているものも、下から数人。」

「我ながら…すごいな。」
完全に窓の外を見ながら、祭は清々しく呟いた。
(もし、英語を気まぐれ双子に教えてもらってなかったら…)


ヴーヴー
「あっ。」
遠くを眺めている最中に携帯がなる。



ー私も無事受かったよ〜
クラスは1-4!ー
小鳥だ。










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