2番、尻尾ギザギザの蛇。
『はっはっは!パネェ、マジパネェって!ログ・ノーレンの大会から風の王様って分かってたけど、人形になると別嬪さんじゃねぇか!』
「………………」
『それでも俺は嫁一筋だぜ、余所見はしねぇぜ?決まった!漢として決まった!ヤベェ、照れる。漢の中の漢ってマジ俺のことだな』
「………………」
『あとこれお土産な。今俺がしてるのと同じベ・ル・ト。特注でうちの可愛い末っ子の卵の柄!ほら、可愛いだろ。特にここの焦げ茶の入り具合が。って風の王様とおそろってパネェ!マジでチョベリグ、俺雇って夜露死苦!』
「あ、それネクタイじゃなくてベルト?てか、どこまでが首で、どこからが胴体と腰?」
『おニューなんだぜ!はっはっは!』
「大会の時は負けたら別れるって言われたのに、子供できたんだね。おめでと!」
『おうよ!大会負けてプロポーズ、年末前に結婚、春には卵が五つ生まれて、うちの子も全員すくすく育ってんぜ!マジリア充、パネェ!幸せで爆発しちまうかもな。はっはっは!』
「五匹かぁ。可愛いだろうね」
『パネェ、パネェって賑やかだぜ!』
「いや、親の教育に問題があると思う。…でも、君、契約してたよね。働いても大丈夫?」
『家族ってのァ、一番大切にするもんなんだよ。契約主とは切ってきた。一家を背負う大黒柱として俺ァ働かなきゃなんねぇ…。って、ヤッベェ、痺れちまう。似合ってた?はっはっは!』
「………………。で、志望は?」
『俺の志望は死亡!生徒に死んだふりを教えるぜ校長!見るか、俺の渾身の死んだふり』
「見ないし、うちの生徒に必要ない」
『…じゃあ、美術の授業の置物やるぜ!』
「うちに美術科ないからね?」
『…じゃあ、マスコットとか』
「可愛くない」
『…………。ぐすっ、雇って?』
「はぁ…」
結果、見せてもらった写真に映っている五匹の子蛇達が可愛かったから、仕方なく採用。末っ子の柄がめちゃくちゃベルトだった。
とりあえず、用務員。
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王には世界を守る義務がある。
そして、俺にとっての世界は君である。