2.
辻「さて、続きまして第二位!」
カルナダ「あー、危なかった。84票って下手したら…(震)。…私、何もしてないのに」
辻「…………。ちょっと待ってください。私が発表する前に勝手に喋るの、やめてもらえませんか?皆さん揃いも揃って神様の見せ場を奪って楽しいですか?ねぇ、楽しいですか?」
カルナダ「あ、まだだったの?」
辻「(絶句)。第二位、カルナダ・セットレイアさん、大きく伸びて84票でした!」
カルナダ「投げやりになってないかい?」
辻「別に?…さて、最後まで残った一位は、」
慧「俺だ、111票。ビンゴだ」
辻「……………………」
慧「いや、いいんだ。予想はついてたから。狼憑きだっつっても誰も信じてくれねぇし、それならむしろ愛しの皓が待ってる控え室に行きてぇよ。恋人の隣で…、ふん!(拗)」
辻「第一位、清宮慧さん、111票!」
(自暴自棄になった辻の声を聞きながら、清宮は自らダンボールから天使カチューシャを取り出した。渋い表情でふわふわの輪っかを揺らす御曹司に噴き出したのは辻だった。)
辻「ふはははは、さっさと消えてください」
慧「待ってろ、お前なんか本編で…!」
辻「自分の人望が足りなくて狩人さんに処刑されたのに、私に権力を振りかざすんですか。うわ、準主人公のくせに大人気ないですね」
慧「大人気なくても俺には恋人がいるが?」
辻「う!ほ、ほら、死んだらさっさとあの世に行きなさい!控え室に行って!」
(ベー、と一度辻に舌を出してみせた慧は少しだけ悔しそうな表情を見せたが、控え室に皓がいると思ったのか、すぐに機嫌をなおしては足取りも軽く控え室に向かっていった。)
辻「ふぅ、邪魔者は消えましたね」
蓮「短編主人公がまだ残ってるんで」
辻「……………………」
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