2.
辻「そして、いよいよ残るは上位三位となりました。では、行きましょう。…第三位、ローウェン・クラウドさん、72票」
ロー「かなり票が多い…。濡れ衣着せられたのに、これ、ひどくないか?」
エル「だが、マジでよかったな」
ロー「あぁ。感謝してる」
辻「下位層では票がものすごく安定していたのに、ここらへんになるとすごい伸びますよ。疑いの目が集中しているんでしょうね。ドキドキですねぇ。第二位、時久尋斗さん、122票」
尋斗「うわぁあああ、よかったァ、僕生きてるぅううぅうう!!!!生きてる!!狩人さん、ありがとォ、愛してるぅうう!!!!」
三浦「な、なんでぇえ!?俺何もしてないのに、ほとんど喋ってもいないのに!!」
辻「その喋ってないのがダメだったらしいんですが、…諦めてくださいね。第一位、三浦雅臣さん、193票。あと、死人に口なしルールですので潔くお口チャックしてください」
(まだ不満そうに口を尖らせて抗議をしようとしている三浦に、辻はさっと素早くダンボールから天使カチューシャを取り出すと、有無言わさずに慣れた手付きで取り付けた。二人目の天使だ。)
(恨みがましい視線はともかく、カチューシャによって頭の中で浮いている天使の輪は可愛らしい。三浦は拗ねていたが、長く重たい溜め息をつくとついに諦めて立ち上がり、既に一人の天使が強制送還されている別室へと姿を消した。)
辻「それにしても、華々しい第一位でしたね。193票と堂々とした独走でした」
尋斗「日頃の行いってもんじゃない?」
辻「調子に乗らないでくださいね。あなただって安全圏じゃないんですから。二位だとしても122票ってかなりの数なんですよ」
尋斗「…はは、」
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