プレイヤー全員がスタンドしたことを確認した後、ディーラーはホールドカードを公開する。

プレイヤーはスタンドするともうカードを変更出来ず、ここからはディーラーが動く。

ディーラーは合計点を17以上になるまでヒットし続けなければならず、17を越したらヒットを続けることは許されない。

例えば、

アップカードが６、ホールドカードが４だった場合、ヒットする。新しいカードが３で合計点が13であればまたヒットを繰り返し、次のカードが２で合計点が15であればまたヒットする。

それを17以上になるまで繰り返す。

ただし、例えば合計点15点でヒットして８を引いた場合、合計点が23点となり21点を越す。21点を越せばバストとなるためディーラーが負け、スタンドしたプレイヤーの勝ちとなる。同点だった場合は引き分けとなる。

つまり、だ。

ディーラーの行動は全てカードに左右され、ディーラー本人に選択権はない。

ディーラーがイカサマするには次に引くカードはコントロールしなければならないが、山のように積まれたカードを思いのままにコントロールするのは至難の業で、ほぼ不可能だ。

特にこのカジノでは一般的な６デッキを使用している。Joker２枚を抜いた52枚のデッキを６つ、合計で312枚のトランプを使う。

だが、ディーラーに選択権がなく一見プレイヤーに有利に見えるが、プレイヤーが先にヒットかスタンドかを選ぶんだからバストするならプレイヤーが先である。そのため、実は先にカードを引くプレイヤーが不利である。

…戦略がないのであれば。

ブラックジャックはアマチュアには向かない。ただし、一定レベル以上のプレイが出来るプレイヤーならば話は変わる。

戦略が存在するのだ。

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目には目を、歯には歯を。
罠には罠をもって制するのが最善だ。