アイスが待っている/爆豪


だいぶ暑くなってきたこの日。名前は爆豪と共に爆豪の部屋にいた。
暑い中彼らは部屋の冷房を入れることなく、だらだらとしていた。

「ばくごーくん、アイス食べたい」

座椅子にだらんと座り込んだ名前がそう言うと爆豪は勝手に買いに行けと返す。

「パピコはんぶんこしようよ」

「おれはそんな安モン食わねぇよ、ハーゲン買ってこい」

「ハーゲン美味しいよね、私は最近出てるマンゴーのがすきー」

「いいから買ってこい」

ベッドの上から足を出し、名前の背中をげしげしと蹴る爆豪。

「ぼっちはさみしいよー、一緒に行こ?」

「なんでおれがこんなあちぃ中行かなきゃなんねぇんだよ」

「私が一緒に行きたいのー、だめ?」

「…奢りならいいぞ」

爆豪が妥協案を出すと名前はやったー!と両手をあげ喜び、素早く立ち上がり爆豪の手を引く。

「はやくいこー?アイスが待ってるよ」

「待ってねえよ、てか引っ張んな」

なに食べる?やっぱり青春感じるパピコかなーとそわそわする名前にハーゲンだって言ってんだろと文句を言う爆豪。

「2人で青春しようよー、ばくごーくん!」

「お前みたいなのとはごめんだわ」

「とか言いながらばくごーくんは優しいから一緒に青春してくれるって知ってるからね」

そんなばくごーくんが大好きー、と名前が言えばるっせぇ黙っとけと爆豪は顔を真っ赤にしながら言う。

「お望みならアイスプレイもしてあげちゃうよ?」

「ほんと黙れバカ女!!!」

だいたいアイスプレイってなんだ!!と言うと名前はわざとらしくやだー、言わせないでーと顔を隠す。

「てめえっ…!」

「とにかく行こうばくごーくん!アイスよ!待っておれー!」

名前は爆豪の手を引きながらコンビニを目指すのであった。


2016.6.19



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