只今一時休戦、様子見中


「アレン君!」


食堂にて、いつものように…いえ、…日常になってしまった僕のメニュー。






──大量の蕎麦に囲まれ、遠くに神田がいる状況にリナリーの澄んだ声が響く。





「ふぁんでふかりなりー!」


「兄さんが呼んでるわ!すぐに来てちょうだい!」





また、任務ですね




…別に嫌な訳ではないんです。









ただ、この。今の光景が暫く見れないのだと思うと寂しくなるんです。











「っぐ、いまいきまひゅ!!」



口の中に一気に蕎麦を詰め込んでコムイさんのところへ向かう。






そこにいたのは…










「よぉ、アレン。今回の任務は俺と一緒さー!」







そんな声が聞こえたと思った瞬間左脇腹の鈍い痛みと共に腰に腕がまわされるのを感じた。






「ちっ、ちょっとラビ!何してるんですか!離れてくださいー!!」


「嫌さー!アレン抱き心地最高なんだもんよー」









かぁ、頬が熱くなるのを理解する。






別にラビが好きだからというわけじゃない。







.
誰だってそうでしょう?
抱き着かれて、そんな事言われたら…










たまったもんじゃありません。














「離れて下さいー!!」










嫌だ、と言って中々離れてくれなさそうなので諦めてコムイさんの方へ歩いていく。






"いつもの事ながら仲がいいね"








そんな言葉にさえ傷付く自分がいる。












神田と一緒にいるときはいつも"今日も仲が悪いねー"と言われて…













なんだか、時々思うんです。
僕は本当にこのまま神田を好きでいていいのか、って。














「心配無用さー!」






………え?









「俺とアレンはマブダチだから☆」


「成る程ー?」




死語だよもうそれ、あははっ!





─驚いた…。


僕がぼーっとしてる間にどんな会話があったのかわからないけど、ラビが元気づけてくれてるように思えて…












─何と無く、何と無くですけど












神田がラビを好きな理由がわかった気がしました…



















只今一時休戦、様子見中





071203

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