男は背中で語るもの。
でもその背中で何を語ってるか分からない時はどうしたら良いでしょう?
「……あの、マーティ…?」
俺よりずっと華奢で細い肩なのに。
とてつもなく大きく見えるこの謎。
やっぱり威圧感?
だとすればマーティはとても凄いね。
………あぁ駄目だいくら誤魔化してもこの緊張感は一向に消えない!
「………ぷっ…」
突然噴出したマーティはその後も大爆笑。
熱でもあるのかと思って手を当てれば「大丈夫」とその手を遮られる。
「マーティ?どうしちゃったの」
「アレク、情けない表情。それでも開発班長?」
「だってマーティがただいまも言わずにベッドに入って何も言わないから」
「ただいま、アレク。丸二日逢えなくて淋しかった……」
いつものただいまと、バードキス。
「じゃあどうして?」
「欲しくてしょうがないけど明日早番だから、無理かなって思って」
「そ、それで?」
「アレクに触れたら我慢出来なさそうだから我慢してただけ」
誘う様に細い指が俺に触れて来て、碧眼が薄っすら細められる。
ただそれだけなのに煽られてしまう自分が情けなかった。
+++++
マーティはお誘い上手(対アレク)。
ある意味貴方の召すままに的。
アレクだって欲しいんだよ、欲しい筈だ。