手を伸ばしたくなる20題
とらえてみせよう
貴方を雁字搦めにしてみせる。
そう誓ったのは過去の話。
結局惚れた方の負けなんだ。

「まーやーさぁーんっ!!ねね、真矢さんっ」

今春入隊した登が廊下の端から掛けてくる。
満面の笑み。
抱き締めたくなる可愛さだ。
自分に特別懐いてる所が格別。

「よぉ登。何休憩?」

そして「着いたっ」と胸に飛び込んでくる。

「ん〜ん上がり!それよりさっき思ったんだけどさ」

あ〜も可っ愛いよマジ。

「宇崎さんって恥ずかしがり屋さんなんでしょ?」
「うん?」
「………初めての、きっかけって?」

最近どうも、城を意識してるらしい登は。
そのテの話を振ってくる事が増えた。
城のさり気ないアプローチも知ってる。

「どの初めて?」

囁いて笑えば、顔を赤くして俯き。

「………う〜…えっち…」

消え入る様な声で呟いた。
我ながら意地の悪い事をした、とちょっと反省。

「悪かった、別に初めてのセックスじゃないんだろ?」
「女の子とはそれなりに……。でも、今は勝手が違うと言うか」
「多分ネコだしなぁお前」
「え!やっぱりそう?俺が受け入れる方かな?」
「背は登のが高いけど。お前の方が細いだろ、押し倒せる可能性は低いな」

城はああ見えて着やせするタイプ。
脱いだら、凄い。

「なにそんな事も迷ってる理由のひとつ?」
「そんな事って……!!」
「俺は万尋さんになら抱かれたいよ」
「………真矢さん…」

これは嘘じゃない。
万尋さんからのアプローチは期待出来ないから必然的にタチだけど。
抱かれても良い、じゃないんだ。
抱かれたい。

「俺はそんな風に万尋さんが好きだよ」

登を見ると赤い顔して驚いてる。
そりゃそうか。
男なのに抱かれたい、なんて平然と言ったもんな。

「………いいな」
「ん?」
「宇崎さん。真矢さんみたいなヒトに愛されて、羨ましい」
「褒めてくれてんのか?」

苦笑で返すとこくりとひとつ、首が縦に動いた。
素直な瞳に嘘はなく。
俺も素直な気持ちで「サンキュ」と言えた。

「城さんも。その位俺の事好きなんかな……」
「さぁ?聞いてみろよ」

くしゃりと柔らかい髪を掻き回せば嬉しそうに笑う登。
今はこんなでも、前は俺にも生意気な態度だったんだぜ?

なぁ城。
今度はお前がこの可愛いヤツを捕まえんのか?


+++++
緋琉大好き登。
廊下の端から端までダッシュして、胸に飛び込む登は多分身長は殆ど変わらないと思われ。


キャラ投票
SAOキャラに投票しよう!
下記の中からアナタの推しキャラを選んで応援してください★


コメント入力も可能ですよ☆


Homeへ戻る
×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -