遅番を終え部屋に戻ると。
「………登」
すやすや居眠りをする登が居た。
生意気な面と甘えたな面の二面性が色濃かった入隊当初に比べると。
今は全面に甘えたな面が押し出されている。
ひとりひとりと関わり、触れ合い、信用してきているのだろう。
「………じょぉさん…」
「ん?」
呼ばれて振り返れば、続くのは寝息。
知らず知らずに微笑む自分。
こんな時。
柄にもなく「愛してる」と囁きたくなる。
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城は愛を囁く言葉は不得意で。
態度と雰囲気と表情が全てを語ってる人じゃないかな、と。
でも時々そんな気分になったり。