特別章 NG集
10章71話 NG「誓いは公にするものですよね」
◆【本編71話:もはや止められない…】より
地球軍の核攻撃に対し、ザフト軍への鼓舞を行うエザリアさんのシーンから


【ナチュラル共の野蛮な核など、もうただの一発とて、我らの頭上に落とさせてはならない!】


前線で指揮をとっているのは、ジュール議員。
ザラ派の代表として彼女はいつも奔走していた。今回もまた、ラクスの代わりのように軍部の象徴として君臨する。本国での演説も彼女が担当していたし、議長は、彼女を軍部のカリスマアイドルとして仕立て上げている事は間違いなかった。


【血のバレンタインのおり、核で報復しなかった我々の思いを、ナチュラル共は、再び裏切ったのだ!】


この演説は前線に居るザフト軍、全てに届いているはずである。だから、イザークもたぶん聞いている。
彼がこの演説で、奮起する事は間違いないだろう。


【もはや、奴らを許す事はできない! …ザフトの勇敢なる兵士たちよ! 今こそ、その力を示せ!奴らに思い知らせてやるのだ。この世界の新たな担い手が、誰かという事を!
聞いているのかイザーク!! 母の言葉を! いいか! この戦争が終わる前に必ずアルテミスを落とすのだ! 男を見せろ!! 次代の担い手は、お前たち子供にかかっているのだぞ!】
『母上!! 何を公衆の面前で!!』
【全ザフト軍に告ぐ!! アルテミスをイザークの嫁に!!】

『アルテミスをイザークの嫁に!!』

エザリア様の演説の後、それに呼応するかのように多くのザフト兵から復唱の声があがったのを聞いて、私は思わず怒りに撮影中であるということを忘れた。

「復唱すんなぁぁぁぁああ!!」

ガァンッと私は思わずヤキンの展望台のガラス窓を殴った。その後ろで兄様は口元を手で覆いながら巧みに表情を隠している、が、声は隠せない。

「…見なさいアーティ…これが人の…欲望の果てだ……くくっ……」
「欲望すぎるでしょ!! っていうか、個人的すぎるでしょ!!」
「エザリア・ジュール……あなどれん……」
「納得しないでよ兄様!!」
「嫁に行くのは嫌かね?」
「そっ……そうじゃない!! 別に嫁は良いけど、問題はそこじゃない!」

私の顔は、真っ赤に染まっていたが、それが怒りなのか恥ずかしさからなのか、もはや自分でもわけがわからなかった。


CUT!

(エザリア様!! なんなんですか、あの放送!!)
(エザリア様なんて堅苦しい。義母上と呼んでいいのだぞアルテミス)
(じゃあ、私のこともアーティって呼んでください義母上!!)
(任せなさい!)
(違うだろうがぁぁぁあ!! もっと根本的な事を突っ込め! というか、貴様らもう少し真面目に収録せんかぁ!!)
(……イザーク、諦めが肝心だよ。やっちゃったものは仕方ない)
(悟りを開いたような瞳をするな! 少しは抗え!)
(だって、みんなやりたい放題なんだもん…)


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