特別章 NG集
6章40話 NG「女のみならず男も魅了」
◆【本編40話:…何も持ってないんだけど?】より
アスランとアーティの密談シーンから。



「……すまない……君にばかり迷惑を……」

アスランは苦笑いを浮かべながら、それでも自分が決定したことを覆すつもりはないようだった。その決意を感じ取った私は、もはや諦めるしかないと心を決める。

「もぉ……キミ、一体何個私にケーキを買ってくるつもり? イザークにだってダイエットしろって言われたばっかりなんだけど!」
「え?」
「まぁ、食べた分は消費してやるけどね」

アスランは一瞬返答に迷っていたが、すごく真剣な顔をして一言だけ言った。

「君は太ってないだろう? 確かに、女の子らしいとは思うけど…」
「ちょっ、視線がいやらしいよ!? このセクハラ!」
「えぇぇ!?」
「なーんて……」
「アーティに何をしているアスラァァァン!!」

バァンッとドアが軋むような悲鳴を上げて、開いた。スライド式のドアなのに、内側に開いてしまっている。すごい馬鹿力だ。

「…い…いざーく……?」
「アスラン貴様ぁ……アーティに手を出したらただじゃおかんぞ! イージスが五体満足でいられると思うな! ばらっばらにして海に沈めるからな!!」
「イザーク、あの、落ち着いて…」
「だいたいアーティ、貴様も呆けてないで何かされたら返り討ちにしろとあれほど言っているだろ!」
「あの…」
「お前はいつも無防備すぎるんだ、これからちゃんと自分の魅力を自覚しろ! お前が歩くと、すれ違う男という男はすべて振り返るんだぞ!!」

イザークは私に反論の隙を与えないでマシンガントーク中だ。なんで、私が怒られているんだろう。

「とりあえず、私の魅力は理解してるし、返り討ちに遭わせるのも理解してるよ」
「ならば…!」
「でも、最後のだけは違う!」
「何?!」

イザークはさらに続けようとして私に言葉をさえぎられる形になった。私も必死だ。ここだけは譲れないし、認めるわけにはいかない。

「道行く人が振り返るのは、私を見ているんじゃなくて、キミを見てるの。わかる? みんなイザークを見てるんだよ!」
「男の俺を見て何が楽しい! だいたい、男に二度見されるとか気持ち悪いわ! お前しか居ないだろうが!」
「そんな綺麗な顔でよく言えるね! 自覚しなきゃならないのはイザークだ! だいたい、アスランはキラ命だから私に欲情なんて一ミリたりともしないよ!」
「…いや、俺だってキラに欲情なんてしないんだけど…」
「「嘘つけ!!」」

私とイザークが綺麗にハモる。そのタイミングだけは一緒で、二人でアスランを見つめた。

「なんで、そんな時だけ息が合うんだ!?」
「…共通認識?」


CUT!

(ドアの修理請求はイザーク決定ね)
(…仕方あるまい。…本当に何もされてないんだな!?)
(疑うなら収録データ見てよ…)
(俺は潔白だ!!)


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