02




フォーサイスの名がよばれた瞬間大広間が静まり返ったり
組み分けに5分以上かかって50年に1度出るか出ないかと言われる組み分け困難者と呼ばれたりはしたけれど緊張していた組み分けも無事に終わり私はグリフィンドールに組み分けされた。

リリー、ジェームズ、シリウスとは同じでセブルスはスリザリン
結局みんな希望通りの寮に入れたってこと。



全員の組み分けとダンブルドア校長のお話がおわると、初めての宴が始まった

机から出てくるお料理に興奮してあれもこれもと取った私のお皿は食べ物でぱんぱん
調子に乗って取りすぎた…きっと食べきれないや…

手始めにふわふわのパンを頬張るととっても美味しい
3食こんなたくさんのお料理が出てきたらきっと太っちゃうなあ…




「サラは純血の魔女でしょ?」




隣からの突然の問に私は頬張っていたパンを飲み込みながら頷いて見せた

この子は宴の席が隣り合わせになったイザベラ、
…苗字は忘れてしまったけれど…組み分けされてから1番始めに声をかけてくれてベラって呼んでと言ってくれた賢そうな顔した女の子。





「その、少し聞きにくいんだけれど…純血主義者ではないの?」


『じゅんけつしゅぎ?』





たぶん、純血主義。
純粋な血…純血であることが大切と考える思想のこと?




「変なこと聞いちゃってごめんなさい、」





答えない私をみて気を悪くさせたと勘違いしたのかベラは早口で謝って私の皿にあった大きなチキンを頬張った

それ楽しみにしてたチキン…取るならパイがオススメだったのに






『あー…恥ずかしいんだけれど純血主義って?
私、ずっと島の中で生活してたの。
だからあまり外の言葉にも詳しくなくて…』






ベラは一瞬豆鉄砲を食らったような顔をしたけれど、馬鹿にすることもなく丁寧に教えてくれた

凄くわかりやすい、もし勉強がついていけなくなったらこの子に教えてもらおう
それに話すことに集中するタイプみたいだからこっそり私のお皿の食べ物をベラのお皿に移動させた





『私は純血の魔法族が魔法界を支配すべきだなんて考えないし、マグルの人達とも仲良くしたいと思うよ
だって魔法なしに栄えてるんでしょう?それって、すごいと思うもの!』





だからきっと違うわ、肩をすぼめてそう伝えればベラはほっと胸をなでおろした




「私、父がマグルの半純血なの。
サラとは仲良くなれそうって思ったんだけど母から純血の人達には怖い人が多いって聞いていたから不安で…
でも違うって聞いて安心したわ!」





確かに私が純血主義でないことは事実、けれど彼女の説明を聞く限り島の人間は純血主義者が多いと思う。

そんな考え方があるって知らなかったからそれまでは特に気にもしてなかったけど…ホグワーツに来るにあたって周りの大人が血を守れ、とか友達は選べとか色々と言ってた…気がする。


ベラが私が移動させて増えた料理に気付かずに食べているのをぼんやりと眺めているとスリザリンの席が楽しいざわめきとは違う意味で騒がしいことに気がついた




『向こうの席あれてるね』


「スリザリンよ、」


「たぶん今年は有名な純血一族から2人もグリフィンドールが入ったから荒れてるんじゃない?」


『2人?』


「サラ・フォーサイス、あなたと
もう一人はシリウス・ブラック。
ブラック家はほぼ全員が純血主義者で、彼の近い親戚なんかは殆どがスリザリンって聞くわ
騒いでるのは多分、その親戚か何かじゃない?」


『へぇ…』




ベラの視線を辿りジェームズや男子生徒数人と笑い合うシリウスをぼんやりと眺める
渦の中の彼は自分の親族が荒れてようと全く気にしてないみたい

あの2人は意地悪そうだからスリザリンじゃないかと思ってたのに


ああ、でもそう言えばからの組み分けの時も大広間が静まり返ってたっけ





『他にも純血の人は沢山いるだろうにどうして私達の時だけ静まり返ったんだろう』


「それは…有名だからじゃない?
フォーサイスもブラックも聖なる29一族のひとつだもの」


『聖なる29一族…』




彼女曰く"間違いなく純血の血筋"だと認定された一族のことらしい。
著者は不明だけどそういう本が出回ってるんだって




「きっとブラック家は大騒ぎね
そのうち吠えメールの一つや二つ届くんじゃないかしら?」


『寮も好きに選べないなんて大変…
でもグリフィンドールに入る事がそんなに問題?』


「大問題よ!
あの人達はグリフィンドールのことを馬鹿にしてるってママが言ってたもの
きっと許すはずないと思うわ」


『ベラって詳しいんだね』


「少し勉強が好きなだけよ
…というかサラが無知すぎるの、これからは私が少しづつ教えてあげる」


『ありがとう!すごく助かるよ!』
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