★ピアッシング★

ぐったりと体を持たせかけるセシルを支え、バロン王は銀糸の中に鼻筋を埋めた。
セシルは目を半ば閉じて、肩で息をしている。
体はしっとりとあせばみ、額には前髪が張り付いている。
先程まで王を受け入れていた蕾は未だにひくつき、白濁を吐き出している。
後背位の体勢で抱かれ、そのまま王に体を預けている格好だ。
王はセシルの鎖骨からわき腹にかけて、手を撫で下ろした。
その肌は王の手に吸いつくように馴染む。
赤く色づいている胸の突起に手を這わせると、セシルの肩がピクリと揺れた。
人差し指でくるくると円を描くようにそこを弄る。
「・・・ふっ・・・ん・・・」
なぶられる度に、固く尖って行く。
「・・・あ・・・へいか・・・」
セシルが王の腕に手を這わせて、弱弱しく制止を乞う。
「・・・あぁ・・・」
セシルの制止を振り切り、王はそこを摘み上げる。
自分が何か動作をするたびにビクビクと震えるセシルの様子を満足げに眺める。
「セシル、お前に一つ、プレゼントをやろう」
唐突に王はそう言うと、ベッドサイドから箱を取り出し、セシルの前に翳した。
プラチナの針の先に、ブルーダイヤのついたアクセサリー。
「陛下・・・ありがとうございます・・・」
王が箱の中からピアスを取り出す。
セシルはそのピアスを付けられるように、髪を掻き上げた。
貝殻のような耳が露わになる。
王はその耳朶に舌を這わせた。
「・・・ッ・・・」
敏感になったセシルの体は、その愛撫にも反応してしまう。
耳を撫でながら
「セシル、このピアスは耳に付けるものではないのだよ・・・」
「・・・?」
そう囁かれ、セシルは少し首をかしげた。
王はそう言って、セシルを抱きすくめると、先程まで執拗に弄っていた小粒のそれをつまんだ。
「ここにつけるのだよ」
「・・・!」
針を近づけられ、セシルが怯えた顔を見せる。
「陛下・・・いやですッ・・・」
セシルが慌てた声を上げる。
その腕から逃れようと身をよじった。
立ちあがって逃げようとするセシルを腕で絡め取り、王はセシルの髪を撫でてなんとかなだめようとする。
「嫌か?折角お前のために、誂えさせたというのに」
残念そうにピアスを撫でる。
「お前は気に入らないと言うのか・・・?」
非難の色をあからさまに示したその言葉に、セシルは俯いた。
王の腕を掴んでいた手を降ろす。
「受け取ってくれるね・・・?」
王の声に嬉色がにじむ。
「・・・はい・・・」
耳元に王の笑いが混じった吐息を感じる。
乳首に針を宛がわれる。
「・・・んッ・・・」
一瞬の鋭い痛み。
針が貫通する。
留め金がはめられる。
胸にじんじんとした痛みを感じ、セシルは額には再び汗が滲んだ。
「さあ、こっちもだよ」
反対側の乳首を撫でられる。
「・・・はい」
王の指が乳首を捕えると、セシルは諦めたように目を閉じた。
チクリと痛みを感じる。

「ほら、ご覧・・・?よく似合っている」
姿見の前に立たせられ、セシルはそれを見た。
少し蒼褪めた肌を飾っているブルーのピアス。
散々なぶられた後に針を通され、赤く熟れたその突起と対照を成す青は、セシルの目に嫌味なほど鮮やかに映った。
「・・・陛下、ありがとう・・・ございます・・・」
セシルが眉を寄せ、涙をこらえるように呟いた。
「腫れが引くまで消毒が必要だ。しばらく夜は私の部屋に来なさい」
いいね?と有無を言わさない念押しの後、セシルはようやく王の寝室から出ることを許された。
ガウンを羽織り、そこを隠す。
普段、それが人目に触れることはないが、孔をあけられたばかりの痛みはずっとセシルを苛んだ。

何度目かの消毒の後、そのピアスはようやくセシルに馴染んで行った。
小粒のピアスは薄絹のブラウス一枚しか羽織らなくても、はた目からは分からない。
セシルも今では異物感を感じることも亡くなっていた。
夜、王の寝室でセシルはリボンタイを解く。
肩からふわりとブラウスをはだけると、露わになった胸にダイヤが飾られていることに王は非常に満足していた。
桜色の粒の隣に輝くダイヤ。
ピアスごとそれを口に含み、舌で嬲ると、セシルは顎を仰け反らせて悶えた。
「・・あぁ・・・あ・・・」
針と舌が擦れ合い、乳首に拷問の様な快楽を強要する。
「あ・・あん・・・んぅっ・・」
セシルは涙を浮かべながら、胸に顔を埋める王の髪を掴んだ。
「もう・・・やああ・・・ッ!!」
歯を立てられると、セシルは絶頂に達した。
シーツに沈みこむ。
セシルは震える手で乳首を覆い、痛みと快楽にひりつくそこを慰める。
王の命令で爪を青く塗られたセシルの指が乳首を抑えている。
まるで、自分を慰めているようなセシルの仕草に王の劣情は煽られた。
ゆっくりとセシルの手を掴み、シーツに降ろさせる。
乳首は真っ赤に色付き、セシルの白い肌を鮮やかに飾っている。
息も絶え絶えのセシルの脚を抱えると、自身を後孔に突き入れる。
ゆっくりを抜き差しされる。
「はっ・・・あ・・・あ・・・」
セシルの自身も再び勃ち上がってきた。
「ふぅッ・・あ、あぁ・・んっ・・」
善い所を擦られセシルが小気味よい喘ぎを上げる。
王の唇が首筋に落ちる。
鎖骨を吸われ、セシルがため息をついた。
唇が下に降りてくる。
「や・・・おやめ下さっ・・・あぁ・・・」
王の意地悪な舌が再び突起を捕える。
そこに舌を絡ませられ、吸いあげられると、セシルは悲鳴のような声を上げた。
セシルの内部がひきつったように収縮し、王に快楽を与える。
「もう、ダメッ・・あ・・ああ・・・」
セシルが再び絶頂に達すると、腰を痙攣させながら意識を失った。
王もセシルの中に欲望を放つ。
上気した顔のまま、少し眉を寄せてベッドに沈みこむセシルを眺める。
ふふっと頬笑みを浮かべ、セシルの胸のピアスを指ではじくと、湯あみをするために立ちあがった。

★☆★☆
乳首ピアスをしているセシルの絵を描きながら妄想した話。
暗黒騎士になって付いた、背中の傷を利用してコルセットピアスをさせられるセシルの図も描こうと思います。ゴシック★暗黒

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