★パープル・ヘイズ★

あの日から、僕は白いドレスに紫色の口紅を引いて、街角に立つこととなった。
ここでも、僕は色んな噂を立てられた。
新入りは男だけど、妖精みたいに可愛いらしい。どうやらラミアと人間の合いの子らしい。
皆が珍しがって、僕を指名してくれた。

その日の夜のお客さんはちょっと変わっていた。
なんでも、自分の道具は使い物にならないから、僕が気持ちよくなるところをみて満足したいということだった。

男は何か変な色をした液体を僕に飲ませた。
頭がふわふわしてきて、僕はベッドに倒れ込んでしまった。
浅い呼吸を繰り返していると、男の手が僕を撫でてきた。
髪を撫でられる。大きくて浮腫んだ手をしているはずだったのに、僕にはなぜか、白くて華奢できれいな手に見えた。
僕は不思議に思って、顔を上げた。
僕と同じような銀色の長い髪の女の人が僕を撫でていた。すみれ色の瞳を優しそうに細め、桜色をした唇で、僕の頬に口付けてくれた。
あなたはセシリア?僕は声を出そうと思ったけれど、朦朧としてしまって、声にならなかった。

白い手が僕の服を脱がす。
鎖骨を這いまわり、胸にまで辿り着いた。貝殻みたいな爪を立てて、突起を弄ばれる。
「んっ・・・」
くすぐったいような、気持ちいいような心地。
指で突起をつままれる。押しつぶすようにこねられると、僕はたまらず、声を上げてしまった。
「はぁんっ・・・」
体が熱くなってくる。僕は腰をもじもじ動かしてしまった。

女のひとが、僕のスカートをまくりあげて、脚の間に顔をうずめた。
きれいな口元で、僕を咥えた。
「あぁ・・・んぅ」
上品な貴族みたいな雰囲気の唇が、僕に快感を与えている。
いやだ、セシリア、そんなことしないで。
僕は目を閉じようとしたけれど、扇情的な光景に目を背けられずにいた。
先端をチロチロと舐められる。
「はぁ・・・あ・・・・」
羽根でくすぐられるような子気味よい快感。
僕はセシリアの口の中に出してしまった。
頭の中には紫色の靄がかかっている。

セシリアは僕の脚を広げると、お尻を揉みしだいた。
マッサージするように揉まれると、僕の体からは力が抜けた。
ほっそりした指が、僕の中に入ってくる。
指には何かぬるぬるしたものが纏わりついてて、ぬめりの力を借りて、スムーズに僕の中を行き来した。
「はぁ・・・あん・・・」
ゆっくりと、快楽を与えてくれる。
いきなり突っ込んで強烈な快感を引きずり出す男たちとは違う。
セシリアの愛撫は際限なく続き、僕をとろけさせた。
「あ、ああぁ!・・・はぁん・・・」
強烈な快感が駆け抜けた。セシリアの指が僕の悦いところを掠める。
「あ・・あぁ、あぁん・・・んぅ・はっ、あぁ」
ゆっくりとしたテンポは変えずに、僕の気持ちいいところを撫でられた。
僕は夢中になってしまった。
心地いい。

セシリアは一旦、僕の中から指を抜くと、何か、棒のようなものを取り出した。
今度はそれを僕に入れる。
「ああ!」
それは僕の悦いところをイボみたいなもので押し上げた。
僕はあまりの気持ちよさに叫ぶように声を上げた。
「ふぅっ、あぁ、あっ、はあん」
小刻みに中を抉られる。僕は狂ったように喘いだ。

シーツの中に沈みこむようにして、快感の波がゆっくり引いていくの感じていた。
次第に頭の中が晴れてくる。
部屋の中を確認すると、セシリアの姿は消えていて、最初の男が立っていた。
あれは幻覚だったのかもしれない。
それでも、僕は幸福な気持ちだった。

「僕に、一体、何を飲ませたんですか?」
僕はかすれた声で聞く。
「興味があるかい?これだよ」
男は手のひらから何か、白い粉のようなものを取り出した。
「トロイアで出回っているお薬だ」
これを飲むと気持ちよくなれる。
路地裏のセシリアも薬を持ってこいと言っていた。
きっとこれのことだろう。
「もっとこれが欲しかったら、私の主人を紹介してあげよう」
これをセシリアにあげたら、セシリアは喜んでくれるだろうか。

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スタンドではなく、ジミヘンの方。
セシル編、ダーティになってきたな


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