GG | ナノ
▼ 休憩しようか

※現パロ


私は今、頭を悩ませていた。何って?それは今目の前にある課題のことさ。
いくら悩んでも答えは出ず、頭をひねるばっかりだ。誰か入ってきたことにすら気が付かず。

「ななしちゃん、何してんの?」
「んー、何って勉強だけど」

後ろをチラッと見ると、お隣に住んでいるアクセルがいた。手には何か持っている。
アクセルは私の手元を除き見ようとする。未だに真っ白な課題を見てもつまらないぞ。

「うわ何これ、難しそ」
「そりゃ私ですら今悩んでるんだしアクセルじゃ無理だって」
「あ、今何気に俺のことバカにした」
「で、何しに来たの」
「何って……アイス買ってきたからお裾分け」

アクセルはそう言って袋からアイスを取り出した。ガリガリ君だ。
思わず食べそうになるがまだ課題の途中だ。終わるまでは食べれない。

「私あとで食べるから冷蔵庫に入れておいて」
「今食べない?」
「だから後で食べるっての」

私はアクセルを一瞥し、課題に取り掛かる。しかしこの問題難しいな、後でカイに会った時に教えてもらうか?
いやこういうのは自分である程度悩んだ方がいい。何かヒントは得られるかもしれない。
その時、私の頬が引っ張られた。後ろを振り返ってみるとアクセルが私の頬をひっぱっていた。

「……なにしふえるふぉ」
「いや、ななしちゃんの頬って柔らかそうだなって。メンゴ」
「めんふぉじゃにゃい」

私が睨むと、アクセルは手を離した。人が悩んでるのに何してやがるんだ。
アクセルはガリガリ君を一つ、私の手に握らせた。アイスの袋についた水滴が私の腕を伝う。

「まあまあ、まずは休憩といこうか」
「わかったよ。休憩するか」

私はそう言って、アイスの袋を開けた。アクセルはもう食べ始めているようだ。
私もまた、アイスを食べ始めた。シャリ、という音が心地よかった。


戻る


book

人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -