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▼ 〇〇しないと出られない部屋

気が付いたら、見知らぬ部屋にいた。
隣にはなぜかミリアさんもいる。改めて部屋を見回してみるが、窓もドアもなかった。これはつまり密室だ。

「どうしましょうか」
「……私に聞かないで」
「ですよね、ハハハ」

私は乾いた笑いを発しながら部屋の目の前を見た。すると、メモを発見した。
メモを拾い上げ、目を通した。

「何々、「掃除しないと出られません。制限時間は10分です」だって」
「バカバカしいわね」

ミリアさんにもメモを見せたが、怪訝な顔をする。
まあこんな訳の分からない部屋に閉じ込められて「掃除しろ」と言われたらこんな反応にもなるだろう。
私は更に部屋を見回した。さっきまでなかった掃除機や箒、塵取りなどのお掃除グッズが見えた。

「やるしかなさそうですね」
「……わかった。実はさっきあなたが寝ている間に技を撃ってみたけど何も起こらなかったわ」
「私が寝てる間にそんなことが……」

私は箒と塵取りを手に取り、部屋の隅から箒ではいていった。
一方でミリアさんも、掃除機を手に取り、私とは反対の部屋の隅からゴミを吸っていく。

「なんか、奇妙ですね」
「何が」
「こうしてミリアさんと掃除してるなんて」
「誰かと一緒に掃除すること自体、あまり体験することないものね」

会話を交わしながら、部屋を掃除していく。
それから5分経った後、ドアが突然現れた。

「……じゃあ、出て行くわ」
「待ってください。私も行きます」
「ななし」
「はい」
「また、会いましょう」

ミリアさんはそう言って、先にドアを開けて去っていった。
私もまた、ドアを開け、脱出するのだった。



ミリアとあなたは、
掃除しないと出られない部屋に入ってしまいました。
制限時間は10分です。

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