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▼ もしもなら

「はぁ〜、いいオトコはいないアルか〜……」
「って、紗夢またそれ言ってる」
「そういうななしはどうネ。はい、ドラゴン餃子お待ちアル」
「わー、いただきます」

私は紗夢からドラゴン餃子を受け取り、口に運ぶ。うん、肉厚がジューシーで野菜もシャキシャキしてて美味しい。
私は「いいオトコ」がどうたら言ってる紗夢を見ながら、こんな質問をしてみた。

「ねえ、紗夢」
「何アルか」
「もしさ、私が男だったら付き合う?」
「ななしが男アルね……」

紗夢はそう言って考え始めた。考えながら料理も作るとは中々器用だ。
紗夢は「思いついた」かのように私の方へ顔を向ける。

「イケメンなら私がもらっていくヨ」
「だろうね」
「でも、今のななしも好きネ」
「はは、ありがとう」
「それとラーメン、お待ちヨ」

紗夢はそう言ってラーメンを差し出した。私はラーメンを食べる。うん、美味しい。
紗夢は先ほどのドラゴン餃子の皿を受け取り、水につけた。

「あのさ、紗夢」
「何アルか」
「これからも友達でいてね」
「もちろんヨ」
「ありがと、ラーメン伸びちゃうから食べるね」

私はそう言って、ラーメンを食べ始める。
これからも紗夢と友達でいられることを願いつつも、黙々と食べるのだった。


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