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▼ present to you

※現パロ


「エルはさ、何が欲しいの?」
「そりゃ〜、もちろん、素敵な旦那様ですよ」

私は隣を歩いているエルに尋ねる。
エルは頬に手を当てて、妄想モードに突入してしまう。正直こうなったエルはもう止められない。
私はエルの手を引っ張り、妄想モードから脱出させる。

「ほら、妄想してないで、行くよ」
「あっ、ちょっと、待ってくださいよ〜……」
「クリスマスプレゼントを買いに行くんじゃないのか?」
「そりゃそうですけど……」

ぶーぶーと文句をつけるエルを引っ張って、デパートに入る。
私とエルはクリスマスプレゼントを買いに来たのだ。むろん、お互いには内緒で。
私とエルはお互いの手を突き出し、それぞれデパート内を歩き出すのだった。



「プレゼントは買ったかな?」
「もちろんです! ななしも買いましたよね!」
「じゃあ、行くよ」
「はい」
「「せーーーのっ!」」

私とエルはお互いにプレゼントを差し出した。
そしてプレゼントを受け取り、早速中身を確認する。
私からのプレゼントは帽子であり、エルは「可愛いですね!」って言って早速被っている。
対するエルからのプレゼントは手袋であり、早速つけてみる。とても暖かいし、見た目もピンクで可愛い。

「ありがとうございます、ななし!」
「こちらこそありがとう、エル」
「えへへ、こうしてプレゼントを内緒で交換しあうのって楽しいですね!」
「そうだね。あ、そうそう、エルにもう1つプレゼント」
「?」

私はキョトンとしてるエルにもう1つ、プレゼントを渡した。
エルはそれを受け取り、早速開けてみている。中身はハンカチだ。
エルはハンカチを広げて「ありがとうございます」って笑って言った。喜んでもらえて何よりだ。

「ななし、ところでこれってなんのプレゼント?」
「エル、もうじき誕生日じゃない?」
「あ、そういえばそうですね!」
「だからプレゼントだよ」
「うわ〜! ありがとうございます!」
「ちょっ!」

エルはそう言って私の胸の中へダイブする。重くないとはいえいきなりだったので受け止められずバランスを崩してしまう。
立とうとするがエルはギューッと抱き着いて離れない。

「ちょっと、エル、落ち着いて」
「えへへ、離しませんよ」
「一旦、落ち着こう、ね?」

来年もこうして祝えるといいな、と思いながら、私もエルを抱きしめ返すのだった。


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