パックンフラワーと
私は洗濯を終え、リビングへ戻ろうとする。と、足元に誰か?を発見した。パックンフラワーだ。
パックンフラワーは鉢植えの土に埋まりながら眠っている。かろうじて顔は出しているが。
「お疲れ様です、パックンフラワー」
「……」
パックンフラワーはまだ眠っているようだ。無理やり起こすのも可哀そうだ。
と、その時ダダダダダ、と何かが迫ってきた。ヨッシーだ。
「ななしさーん!」
「わわっ、ヨッシー。ストップです!」
「は、はい!」
私の掛け声でヨッシーの足は止まった。何を急いでいるのかわからないがどうしたのかと思ってしまう。
ヨッシーが私の足元にいるパックンフラワーを見つけた。
「あっ、パックンが眠っているんだね。ごめんごめん」
「今度は気を付けてくださいね。……ところでなんで急いでいたんです?」
「向こうにフルーツが大量になっているのを見て、美味しそうだったから……」
ヨッシーが向こうの気を指す。遠目でもフルーツが結構なっていることが目にとれる。
ヨッシーは走るのをやめ、歩き出す。
「じゃあ、フルーツを食べに行ってくるね」
「食べすぎには気を付けてくださいねー!」
私が呼びかけると、ヨッシーは手を振ってフルーツのなる木の方へ歩き出した。
残された私とパックンフラワーは顔?を見合わせる。
「……とりあえず、部屋に戻ります?」
「……クァ?」
「あっ、起きたんですね。おはようございます」
ヨッシーが去ったあと、パックンフラワーは目覚めたようだ。まだ眠いのか顔のところを目でこすっている。
「なんかおやつでも持ってきますね」
「クァー」
私はパックンフラワーを抱いたまま、キッチンへ消えるのだった。
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