今年もよろしくね
「アイクさん、あけましておめでとうございます」
「あけましておめでとう」
私は隣に座っていたアイクさんにペコリ、とお辞儀を返した。アイクさんもまた、軽く会釈しながらおせちをまた食べ始めた。
「今年も無事、年が明けましたね」
「ああ。今年もよろしくな」
アイクさんはそう言って、おせちをパクパクと食べ始める。気が付いたらおせちが消えているのではないのかぐらい早食いだ。
私もまた、おせちを食べるのを再開する。
「昨日は大人たちが大騒ぎでしたね」
「……酒の匂いがすごかった」
「でも皆さん今日には復活してますね」
「……ある意味見習いたくはないな」
アイクさんはそう言いつつもおせちを食べて行く。私は席を立ち、お茶のお代わりを持っていこうとキッチンの方へ向かおうとする。
「今年もよろしくお願いしますね、アイクさん」
「今年もよろしくな、ななし」
私はおせちを食べているアイクさんを横に、リビングへと消えていくのだった。
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