朦朧
「あ"〜……暑い……」
ここ最近のうだるような暑さに参りそうになる。
朝も昼も35度超え、夜も熱帯夜という連日が続いている。
私はリビングルームでやる気が出ないといわんばかりにだれていた。
「うう、暑い、動く気しない……」
そういって私は床の上で力尽きようとしていた。
「ななし、起きてくれ!しっかりしろ!」
力尽きる前に誰かが声をかけた。
私は重い頭を動かそうとしたが声の主は私の顔を覗き込んだ。
「り、リヒターさん……?」
「無事か!今水を持ってくる!」
声の主―――リヒター・ベルモンドは私を起こした後、水を取りに食堂の方へ駆け出したのだった。
「……ありがとう、助かりました」
なんとか水を飲みほした私はリヒターさんにお礼を言った。
しかし、まだ頭は朦朧としている。
リヒターさんはそんな私を見て、一つのことを思いついたかのように提案した。
「そういえば、アイスクライマーがかき氷を作るらしいがななしも一緒に行くか?」
「い、行きます……」
朦朧になりながらも私は立ち上がった。
途中倒れそうになったがリヒターさんが手をつかんでくれた。
「じゃあかき氷食べに行きますか」
「そうだな」
そういいながら私とリヒターさんはアイスクライマーの元へ向かうのだった。
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