かまくらでもちを


「はー、寒い」

私はマスターハンドに頼まれた物を買うため、買い出しに駆り出されていた。
雪は少し降っており、周りも少し積もっている。
私はそこで、ある物を発見した。かまくらだ。
私はかまくらの中を早速のぞいてみた。そこには火鉢でおもちを焼いているデデデさんがいた。

「おお、ななしかぞい」
「デデデ大王じゃないですか。何故ここでもちを」
「まあまあ、そんなことは気にすることではないぞい」

そう言うなり、デデデさんは私を向かいに座らせようとする。
せっかくなので私もデデデさんの向かいに座った。火鉢の炎が燃え、少しながら暖かい。
火鉢に当たっていると、デデデさんはおもちを1つ取り、私に差し出した。

「ほれ、ななしも食べるぞい」
「ありがとうございます。……そういや乱闘のない皆さんは何をしているんでしょうかね」
「カービィとヨッシーとパックマンなら特設ステージを作ってグルメレースを始めてるぞい」
「勝手にそんなことしてマスターに叱られませんかね」
「多分大丈夫だと思うぞい。醤油ときなこ、どっちか選ぶぞい」
「じゃあきなこをもらいますね」

私はデデデさんからきなこを受け取り、おもちに絡めて食べる。きなこのパサパサ感とほのかな苦みと甘味がじんわりと広がる。美味しい。
デデデさんもおもちを1つ取り、醤油につけて食べている。

「まさかかまくらでおもちを食べるとは思ってなかったです」
「いい経験になったか?」
「はい。あ、マスターハンドから買い出しを頼まれてるのでそろそろ行きますね」
「雪が少し積もってるとはいえ気を付けていくのだぞい」

私はかまくらを出た。デデデさんもかまくらから出て見送ってくれた。
帰ってきた後もかまくら、残ってるといいなと思いつつ、買い出しへ行くのだった。

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