0時ちょうど。鳴り出したスマホの着信画面の名前は、大好きな彼で。

「もしもし」
『ハッピーバースデー!名前!』
「ありがとう!」
『俺、一番に言えた?』
「うん!貴大が一番だよ」

やったねーと電話口から聞こえてくる嬉しそうな声に、私まで嬉しくなった。

「貴大、明日授業でしょ?起きてて大丈夫?」
『大丈夫、単位取ったも同然だな』
「へぇーじゃあ今回はどれもノート貸さなくていいよね?」
『貸してください!』
「もう…!いいけどー」

名前神だわ!なんて調子の良いことを言う貴大に笑っていると、電話口から聞こえる音に少し違和感が。

「…あれ?貴大、今家じゃないの?」
『家じゃないよ、外出てる』
「そうなの?」
『うん、もうすぐ着くから』
「そっか!」

うん着いた。という言葉の後に、ピンポーンという音が聞こえてきて、それも電話口からも。こんな時間に人が来るなんて無いけれど、まさか…と玄関の扉を開けると

「誕生日おめでとう」

花束を抱えた貴大が笑っていて。驚きながらも嬉しくて抱きついた私を抱き締めてくれて、サプライズ成功ー!と楽しそうな声が耳元から聞こえてきた。

「貴大、ありがとう!」
「いーえ!でもこれで終わりじゃないよ」
「?」
「はい、どうぞ」
「……えっ!これ…!」

今日だけは自主休講!だから俺と一日デートしましょう。と笑う貴大に、しょうがないなーデートしてあげる!と笑うと、幸せそうにキスしてくれた。


ナツメ様 [花巻で誕生日を祝ってもらう]「誕生日おめでとう」という事だったので、大学生にしてみました。サプライズで会いに来てくれたり、花束を貰ったりは女の子がされて嬉しいことだと思うので!一日デートでどこへ行ったかはご想像にお任せします(笑)リクエストありがとうございました!(御井)




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