『美坂家の秘め事』133
「中がヒクヒクしてる……」
ぐったりと拓弥の胸に顔を埋める栞の体は絶頂の余韻で満たされている。
拓弥は栞の体を抱き汗ばむ背中を撫でた。
「んっ……」
「栞? 休ませてあげないって言わなかったっけ?」
拓弥は背中を滑らせた手を止めると胸が密着するほど強く抱きしめた。
囁くような声で「いくよ」と声を掛けると下から突き上げた。
「ま、待ってっ! ……ダメダメェッ、ちょっと休憩……んっ!」
「待てない。つーか待たない」
パンッパンッと音を立てて激しく肌がぶつかるたびに栞が声を上げる。
激しい下からの突き上げで栞の体が大きくバウンドするたびに抜け落ちそうになると拓弥は柔らかい膨らみを掴んだ。
「栞っ……すげぇ締まるっ……」
「壊れちゃぅ……もっとゆっくりしてぇ……」
「ゆっくり? こういうこと?」
拓弥は動きを止めると栞の腰を抱えたままゆっくりと回しながら奥を刺激する。
ヌチュヌチュと粘液が音を立てるたびに栞は新しい蜜を溢れさせるのか音が大きくなっていく。
「拓兄ぃ……ねぇ……ん」
奥を突き上げられている時よりも弱くなった快感に物足りないとばかりにねだるように腰を上下に動かす。
拓弥には栞の反応に口元を緩ませながら腰の動きを遮った。
さらに切なげに鼻を鳴らした栞は上半身をくねらせ胸を擦り付けた。
「ゆっくりがいいんだろ? 栞の望みを叶えてあげてるんだよ」
「やぁだ……」
「何、そんなに甘えた声出しちゃって」
栞が拗ねたように唇を尖らせて顔を上げると二人は唇を合わせる。
チュッチュッと啄ばむように唇を合わせ微笑み合うと目を閉じて口を開き貪るように舌を絡める。
拓弥は栞の舌を巻きつけ強く吸い上げると腰の動きを激しくした。
「ふっ、うぅぅぅっ……」
「栞……いいよ。すっごい締まる……グチョグチョ……」
「いっちゃ……ぅ……拓兄っ、ねっ……あぁっ!」
「何回でもイカせてあげるっ……たっぷり時間はあるだろ?」
栞の耳に唇を寄せて囁くと中がビクビクと反応する。
拓弥の息がかかるたびに栞はくすぐったそうに首を横に振り柔らかい髪が拓弥の顔を肩を撫でる。
「もうイキそうだろ? すごい中がビクビクしてる……そろそろイッとく?」
「意っ地悪な……言い方、しないでぇっ!」
「こんなに優しくしてるの……にっ!」
拓弥は栞の尻の柔肉に指を食い込ませるほど強く握ると下から腰を突き上げる。
激しく突き上げるたびに仰け反る栞の体を押さえつけ栞の耳たぶに歯を立てると栞は拓弥の強く締め付けて絶頂を迎えた。
「ハァ…ハァ、アァッ……」
「栞……」
力尽きてぐったりする栞の髪を撫でて頬にキスをする。
体を起こすことも出来ない栞の重みを心地良く抱きしめていた拓弥は中に自身を埋めたまま体勢を入れ替えようと体の向きを変えた。
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