大好きなお兄ちゃん 【13】

 きっと不安そうな顔をしちゃったんだと思う。

 汗で濡れて顔に張り付いた髪を優しく手で払いながらおでこにキスをしてくれた。

「怖いならやめとこうか?」

 花音の事心配してくれてるんだ…。

 嬉しくてお兄ちゃんに擦り寄ろうとした瞬間ギュッと頬を抓られた。

「いだっ!」

「なーんて言うわけないだろぉ?」

 意地悪く笑うと頬をぐにぐにと引っ張った。

「今日のお兄ちゃん優しくないっ!」

 むくれて横を向いた。

「優しくないお兄ちゃんは嫌いか?」

 嫌いなわけないじゃん…。

「だって…いつもの優しいお兄ちゃんとエッチしたいんだもん」

 聞こえるか聞こえないかくらいの小さな声でぼそぼそ言った。

私の後ろでクスッと笑いながら頭をポンポンと叩いた。

「花音は子供だなぁ。でもそういう所も可愛いぞ」

 子供あやすような口調に少しムッと来たけど、頭を触るお兄ちゃんの手が気持ちよくてじっとしていた。

「ここから先はやだって言われても止める自信ないぞ?分かってるな?」

 少し緊張してる声。

 思わずぎゅっと手を握り締めたけど小さく頷いた。

「ん、いい子だ。じゃあそろそろ…」

 お兄ちゃんは枕の下に手を伸ばすと小さな袋を手にした。

「あ…それって」

「初めて見るか?ゴムだよ」

 ピッと口で封を切ると中からピンク色の透明な物が出てきた。

 ほ、本物って初めて見る…。
 
 それをお兄ちゃんは自分の物に慣れた手つきで被せていく。

「お兄ちゃん…花音もお兄ちゃんのしなくていいの?」

 した事はないけど雑誌とかで一応見た事はあるもん。

 被せ終わるとまた体の上に覆いかぶさった。

「ってかね…もうお兄ちゃんさ我慢も限界…中に入りたい」

 そんな余裕のない表情も掠れた声も潤んだ瞳も初めて見る。

「お兄ちゃん…もしかして花音で感じてくれてる?」

 お兄ちゃんはふっと微笑んだ。

「あぁ…すげぇ感じてるよ。」

 その言葉に嬉しくなった。

「花音、入れるよ」

 あそこの入り口に指よりも熱くて硬いものが触れた。

 あぁ…ついに花音はお兄ちゃんと…

 ググッと力が入った。

「あっ…いっ…たぁーーいっ!」

 体が裂けそうな痛みが走った。
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