大好きなお兄ちゃん 【8】

「あれ?」

 目を開けたらお兄ちゃんがニコッと笑った。

「気が付いたか?」

 何だかすごく嬉しそうな顔をしている。

「あれ?何で私…」

 私はベッドに寝ててそこはお兄ちゃんの部屋だった。

「あれだけで気を失って本当に大丈夫なのか?」

 煙草を灰皿に押し付けると私の額を突いた。

「え…あ…」

 記憶が蘇って来る。

 私お兄ちゃんとお風呂に入ってて、何か急に頭が真っ白になったみたいになって…。

「止めるなら今だぞ?」

 横になって肘を突いて私の事を見ている。

「って言いながらこの手は何?」

 お兄ちゃんの右手が私のおっぱいを包むように乗ってるんだけど。

「俺も男だ今更止められるか。それとも怖くなったのか?」

 そう言うと右手を動かしてきた。

「怖くなんかないもん!早く続きしよっ」

「可愛いなぁ。でもそんな強がりはいつまで続くかなぁ?」

 その言葉に体に力が入る。

 さっきはあれだけであんな風になっちゃったのに大丈夫かな?

 実はちょっと怖かったりするんだよぉ。

 お兄ちゃんが私の顔を見てクスッと笑った。

「心配すんな、優しくするって」

 何だか何もかも見透かされてるようで恥ずかしくなった。

「じゃあ始めるかぁ?花音キスはした事ある?」

 首を横に振った。

 だってまだ彼氏も居ないもん。

「嘘はダメじゃないか」

 怒った顔をしてるけど目が笑ってる。

「嘘じゃないよ。まだ彼氏いないもん」

「花音のファーストキスはお兄ちゃんだ。」

 そんな自慢げに言われても?

「いつしたのー?」

 全然憶えてなかった。

「お前が6歳の時。ちなみにお兄ちゃんのファーストキスもお前だぞ」

 その言葉に思わずニッコリした。

 やった!お兄ちゃんのファーストキスの相手が私だなんて嬉しすぎる。

「じゃあ、キスからしようか」

 何か改まって言われると意識しちゃうのは何故?

「目は閉じないの?」

 お兄ちゃんの顔がち、近いっ…。

「と、閉じるよ」

「じゃあ早く閉じて?」

 お兄ちゃんは意地悪だった。

 目を閉じる前にキスをした。
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