大好きなお兄ちゃん 【2】
「お兄ちゃーん!お風呂沸いたよぉ?」
「お?花音気が利くなぁ?」
嬉しそうに笑って頭を撫でてくれて私も得意げな表情をした。
「じゃあ、先入るな?」
その笑顔がすっごく格好良くて目眩がした。
お兄ちゃんのお風呂に入ってからの順番はリサーチ済み。
まずはシャワーを浴びるんだよね。
私は高鳴る胸を押さえながら着ている物を全て脱いで大きく深呼吸をした。
浴室からはシャワーの音が響いてくる。
「頑張れ花音!」
小さく呟いてから浴室のドアを開けた。
湯気の向こうのお兄ちゃんの後ろ姿に抱き着いた。
「お兄ちゃん!」
抱き着いた瞬間、お兄ちゃんの体が大きく揺れた。
「か、か、花音っ!?」
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