『-one-』

公認彼氏 P20


(頑張っちゃうところがいじらしくて可愛いんだよなぁ…)

 感じてないと言い張る麻衣だが薄っすら染まった体が感じている事を証明している。

「気持ちいいんでしょ?」

「あぁ…っ…気持ちいい…」

 麻衣はとうとう陥落した。

 甘えるような鼻にかかった声を出して体をくねらせている。

 いつもの自分ならとっくに我慢出来ず麻衣をベッドに押し倒して体を重ねている。

 欲望をぶつけるような激しい愛撫で麻衣を啼かせて許しを乞われても離す事はしないだろう。

 その証拠にズボンの前は膨らんで張り詰めていてチャックを下ろすのも大変そうだ。

(これじゃあどっちのお仕置きだか分からない)

 小さくため息をついた。

「これじゃあ…意味ないね」

 その言葉はまるで自分にも言ってるように聞こえたが麻衣はため息も言葉も自分に向けられたものと思ったらしく首を横に振った。

 小さな蕾から手を離した、気のせいか一回り大きくなっているような気がした。

「ど…して…」

 まさか途中で止めるとは思っていなかったんだろう。

 急に快感の渦から放り出された麻衣は驚いた表情で俺の顔を見た。

「気持ち良くちゃお仕置きじゃないでしょ?」

「いやぁ…意地悪しないでぇ…」

「ダメだよ。聞いてあげない」

 まるで捨てられた子犬のような目で見つめられたら決心が揺らいでしまう。

 麻衣の視線に捉まる前に麻衣の足元へと回った。

 ローテーブルをずらしてから床に腰を下ろして胡坐をかいた。

「ダメェ! そんな所に座らないでぇっ!」

 思惑に気付いた麻衣が慌てて声を張り上げた。

 足をバタつかせて閉じようとするのを先に膝を押さえて足を固定した。

 目の前には惜しげもなく露わになった白い太ももと甘い芳香を漂わせている秘密の園。

「まさか濡れてるって事ないよねぇ?」

「見ないでっ! 見ないでぇっ!」

 パニックしたように麻衣は激しく首を振った。

(止めてあげたいけど…)

 まだもう少しこのお仕置きという名の愛撫を続けさせてもらうよ。

 って…ほんとは俺もそろそろ限界なんだよね。

 心の中で呟いた言葉は麻衣には届くはずもない。

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