『-one-』

SWEETNESS P28


「んっ…」

 麻衣の声に陸は我に返って慌てて体を起こした。

「麻衣?ごめんね?出して!」

 陸は乱暴にティッシュを抜き取ると麻衣の口元に当てた。

 けれど麻衣は首を横に振って顔を上げた。

「飲んじゃった…けど…何か飲みたい」

「ワインでいい?水がいい?」

「ん…ワインでいい」

 陸は急いでグラスになみなみと注ぐと麻衣に手渡した。

 体を起こした麻衣は両手でグラスを持ちながら喉を鳴らして飲み込んでいく。

 半分ほど飲むとグラスを離してフゥーと息を吐いた。

「大丈夫?」

「すごい…いっぱいだった」

 ここのところ抱き合って眠るだけでしていなかったせいで溜まっていたせいだった。

 自分で処理もしていなくて相当溜まっていたはずだ。

「ごめんね。無理して飲まなくてもいいのに」

 陸は麻衣を抱きしめて背中を撫でた。

 いつも口でしてもらっても最後まで麻衣にしてもらう事は少なかった。

 口の中で果てるよりも麻衣の中で果てたいからだ。

 数少ない中でも決まって吐き出させた。

 不味いものを無理して飲ませたくないしその後キスするのが嫌だからという理由からだった。

「麻衣…大好き」

 それでも陸はためらう事なく唇を重ねた。

 口の中に青臭い匂いが広がったが夢中で舌を絡めた。

 酒の力とはいえ苦手なフェラを自分からしてくれてすべてを飲み下してくれた。

 これ以上ないくらい愛しく思えた。

 キスをしたまま陸は麻衣を押し倒した。

「んっ…ちゅく…くちゅ」

 麻衣をベッドに押し付けながら深く舌を絡めていると麻衣も舌を吸いながら陸の首にしがみついた。

 大胆になった麻衣の足が陸の足に絡みつく。

 陸は体の間に手を入れてシャツのボタンを外し始めた。

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