『-one-』
バカップル!? P6
玄関に入ると靴を脱ぐよりも早く陸は麻衣を壁に押し付けて麻衣の顔を覗きこんだ。
「な、何…早く上がってよ」
さっきから怒ってるのか照れてるのか恥ずかしいのかごちゃ混ぜの感情の麻衣は顔を近づけられて正直困っていた。
「本当はね…エッチな事考えてたんだよ」
「だから?」
まるで秘密を告白するように囁いた。
麻衣は素っ気無く返事をしたつもりでも胸の鼓動はだんだんと早く打ち始めている。
「だから…俺に乗って?」
「な、何言ってるの!」
「えーまだ分からないフリする?」
陸は楽しそうに答えながら跪くと麻衣の足に手を添え優しく靴を脱がせると甲にそっと口付けをして反対の足にも口付けた。
「心の準備は出来ましたか?」
陸は麻衣の手を取り手の甲に唇を当てながら麻衣の顔を見上げた。
「出来てません!」
嘘…本当はずっと前から待ってたのにね。
何となく引っ込みがつかなくなっている麻衣はそれを隠すように強い口調になる。
「まっ、準備が出来てなくてもその気にさせちゃうけどね」
そのまま寝室へと連れ込まれると5分もしないうちにその気になった麻衣は甘い声ばかりを出して陸を喜ばせた。
麻衣は抱きしめる陸の体に頬を付けたまま心地いい疲労感に包まれている。
「ねぇ…麻衣。やっぱりあれ買おうか?」
すっかり満足しきった顔の陸が思い出したように呟く。
麻衣はまたその話?と言わんばかりにうんざりした顔をした。
「あれに乗りながらエッチしたら俺と機械で動きが2倍だから麻衣も2倍気持ちがいいんじゃない?」
「ば、ばかっ!!!」
陸の体を突き飛ばして布団から陸を追い出すと麻衣はみの虫のように布団を体に巻きつけた。
「麻衣ー、寒いって入れてよー」
「知りませんっ!」
裸で布団の外に放り出された陸はめげる様子もなく可愛いみの虫に抱き着くと次はどうやって麻衣をいじめようかとニンマリしていた。
end
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