『-one-』

未来への約束 Pオ・マ・ケ


 プロポーズされた帰りの車の中。

「ところで陸?」

「なぁに?」

 ずっと手を繋いだまま運転をしている陸は満面の笑みでこっちを見た。

「この指輪…すごいよね?」

 顔の前に左手を出して何度目かの溜息が出た。

 ハートの形にカットされたダイヤモンドは1センチ近くある。

「すごいって?」

「い、いくらぐらいしたの?」

「麻衣ー?そういう事聞く?」

 困った顔をして笑ってる。

 だってこの大きさのって相当するよねぇ?

「気になっちゃって…」

「そういう所も可愛いんだよなぁ。普通は給料三ヶ月分が相場なんだろ?」

「えぇっ!?」

 この指輪…一体いくらなのぉ!?

 陸の一ヶ月の給料考えたら余計にいくらするのか気になるでしょー!

 顔の前に左手を出したまま凝視してると陸はクスクス笑った。

「俺の気持ちを値段にしたらそんなんじゃ足りないけど?」

 繋いでいた手にキスをした。

「で、でも…こんなの貰っていいの?」

「結婚したくないの?」

「ううん!」

「それなら俺の為に絶対外さないで」

 嬉しくてまた涙がこみあげてくる。

 こんなにこんなに愛されてる。

「ケースはコンソールボックスに入ってるよ」

 そこを開けると水色の小さな箱が入っていた。

「り、り、り、陸ー!?」

 私もすごい驚いた。

 それ以上に陸は私の声に驚いている。

「ど、どうしたの!?」

「こ、こ、このっ指輪ってこ、ここのっ?」

「女の子の憧れだろ?」

 目眩がした。

 あぁぁーっ…本当にこれいくらするのよぉ!

end

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