『君の隣』 第二章 P10
「可愛い声…」
貴俊は満足そうに微笑むともう一度口の中に含むと唇でしっかりと挟み込み上下に動かし始めた。
「うッ…あぁ、んんッ…やぁッ」
唇で優しく扱かれながら貴俊の熱い舌が先端の割れ目を刺激する度に初めて感じる快感に首を振った。
「貴俊ぃ…もっ…離してぇ」
次々と押し寄せる快感に限界を感じて必死に絶頂感を堪えていた。
だが祐二の声が届いているのかいないのか貴俊の動きは徐々に早さを増して行く。
「もっ…ダメっ。離せってばァ…」
祐二は限界が近い事を貴俊の背中を叩いて知らせた。
早く…早く…離してくんないと俺もう出ちゃうのに…。
今にも爆発しそうになっているのを腰をプルプルと震わせながら耐えているのに、貴俊は一向に口を離そうとしない。
「貴俊ぃっ！」
祐二は声を上げて貴俊の背中を今度は強くバンッと叩いた。
貴俊は顔を上げると濡れた唇を手の甲で拭いながら祐二の顔を見てゆっくり唇を動かした。
「達ってイイよ。我慢するな」
ゆっくりとした言葉とは反対に激しく扱きながら先端を指先で突かれた。
「あッ、あぁッ…ダメェーーッ」
強い刺激にしがみついてくる祐二のペニスを口に含むとすぐに達ってしまった。
「んっ…ん」
貴俊は口の中に出された祐二の熱い液体を喉を鳴らして飲み干した。
「お、おまえっ…んんッ」
驚く祐二は最後までチュッと吸い上げられると堪らず声を上げて腰を震わせた。
貴俊の唇が離れると祐二はハァーッと大きく息を吐いた。
「お、お前…の、飲んだのか？」
「祐二のだから」
まだ口元が濡れているのを見て、自分の出したモノが付いているのかと思うと急に恥ずかしくなり、貴俊の口を乱暴に拭ってやった。
「ありがと」
貴俊は照れた様子もなく礼を言うと祐二の頬に軽くキスをした。
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