『君の隣』
 第三章 P20


「それじゃあ…ココで気持ちよくしてくれる?」

 祐二の体が貴俊の指をキュッと締め付けた。

 意識してやったわけではないのにそれが返事と取られて貴俊は祐二の体の下から抜け出た。

 素早くゴムを被せると祐二に覆いかぶさった。

「朝イッたから祐二はイカなくてもいいよね」

 意地悪く耳元で囁いた。

(なんでそんな事言うんだよぉ…)

 もうギリギリまで張りつめている祐二は泣きそうな顔で貴俊を振り返った。

 意地悪な貴俊と目が合う。

「どうしたの?」

 祐二はワザと聞かれているのが分かっていた。

(やっぱりコイツの方が変態だっ!)

 心の中で断言すると渋々口を開いた。

「お、俺もイキたい…」

「やらしいね。まだ出し足りないんだ?」

 クスクスと笑われると祐二は顔を布団に擦り付けた。

(ほんとムカツクのにっ…でも、でも…)

 体が貴俊が来るのを待ち焦がれているのが分かる。

「やらしい祐二にご褒美だよ」

 熱い貴俊の昂りが入り口に押し当てられる。

(あぁっ…来るッ)

 祐二は目を閉じて布団を掴んだ。

「そんなに力入れないで、ちゃんと出来るでしょ?」

 貴俊が入り口をクチュクチュと擦りながら背中にキスを落とした。

 強張っていた祐二の体から少し力が抜けたのを見て貴俊は腰を押し進めた。

「うぅっ!!」

 圧迫感に祐二が短く呻く。

 けれどその声とは反対に貴俊をいとも簡単に中へ中へと呑み込んでいく。

「あぁっ…ぅっ…」

「あぁ、すごいよ…祐二」

 そういう貴俊のモノもいつもよりも硬く張りつめていた。

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