沈黙、沈黙、沈黙 いつの間にか辺りは重たい空気に包まれていた しばらくしてその空気を破るようにナマエが話しかける 「…………レッド、」 「……?」 「心配したんだからね」 「……ごめん」 いつの間にかお互いを見なくなっていてしばらくが経ち、レッドの体温も戻りきった時 ふいにナマエが再びレッドの名前を呟くように口にした 燃え盛る炎をじっと見ていたレッドが顔を上げると自分を見つめているナマエがいた ナマエの瞳は潤んでおり今にも涙がこぼれそうで、それを見つけたレッドの心が揺れる 手を伸ばして頬にふれ、零れ落ちる涙を拭う 「ナマエ……」 「生きてて良かった」 「っ!」 「え、きゃっ」 その言葉はレッドを動かした 頬を包んでいたはずの筋張った手はナマエの腕を掴み、もう片方は腰に添えられていた ナマエを自分の方に引っ張り、所謂抱きしめる形になっていた 久しぶりの君の体温は少し温かくて |