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▼瞳子妹が農大に通う06

・ミス農大落とし編
ネタバレとしては、ミス農大落としに名前さんをエントリーさせるため出場枠を原作では五人のところ、六人までとさせて頂きます
でも結果は原作と変わりませんゆえ、何とぞ!

 
 遥さんはクリスマスとカウントダウンパーティーで年の瀬は日本にいないから、私はお姉ちゃんやお日さま園のみんなと年の瀬を過ごすことになっている
 今はそのクリスマスパーティーの準備で大忙し、本番は明日なのだけれど飾り付けは園の子たちが率先し料理等はお姉ちゃんやお手伝いさんたち、高校生は何組かに別れてそれぞれを手伝う形となっている
 私の役割は中学生までの子たちに配るプレゼントを買うため、ヒロトたちを引き連れ大型ショッピングセンターに来ていた
 園の子たちにはクリスマスの翌朝までバレないようにするため、購入したプレゼントはとりあえず私のマンションに保管するのが去年からの恒例だ
 私が遥さんの隣の部屋を買うまでプレゼントは実家に置いていたのだけど、私のマンションは園から近いので今までより取りに行ったりするのが楽になったのだ

「名前姉さん、ここではあと何買うの?」
「ここはもう終わり、次は隣の店で子供服ね」
「了解」

 私が支払いをするため必然的にヒロトたちが荷物持ちとなる、
 まあ隠し場所が近くなり運搬作業が楽になったと言えどプレゼントの量が量なので何度か家に運ばねばならないのだ


 この前アメリカへ行った時に樹先生から言われていて、冬休み前に提出しようと思っていたレポートが置かれていた
 なるべく早く出してねと言われていたのを思い出して、慌てて家を出る


「ミス農大落とし?……下らない」

「吉良さん、俺らの推薦状受け取ってください!」
「えっと……じゃあ少しだけ」

 なんやかんやで農業経済学部の学生殆どから票を貰ってしまった訳だが、ミス農大おとしに参加するつもりはない


「はあ、ミス農大落としにエントリー? 葵ちゃんは? 宣戦布告したって何が、話が見えないんだけど、ちょっと!」


「どうしたの? 名前姉さん」
「大学の変な祭りに巻き込まれた」
「?」


「名前先輩!」
「円?」

 円は高校の時に一番懐いてくれていた可愛い後輩だ、話を聞けば私を追いかけてこの大学を受験しようと思っており春休みから大学生協でバイト中なのだとか
 そうと知っていれば毎日生協行ってたのに


「小坂さんのお父さまお母さま、キャサリン号は畜産の牛の名前でありあなた方の娘、小坂伽沙凜さんとは関係ありませんのでご安心下さい!」
「ちょっと、名前!?」
「……伽沙凜、両親のためとは言え自分を偽るのはもう止めよう、貴女はどこにいても何をやっていても小坂伽沙凜なのよ、誰も貴女には成れないし貴女は他の誰にも成れない、私の大切な親友なの」
「!」
「胸を張っていいの!」
「名前……」


・円のお家事情編

「親が過ちを犯そうとしているとき、子供にはそれを止める権利も、義務もあるの」

 かつてお姉ちゃんがそうしたように、円も父親の過ちを正してあげることは悪いことじゃない

「だから円のしていることは正しいと、私は思うよ」
「せん、ぱい……!」

 大人っぽいと言われているが本当の円はただの子供なんだ、弱い自分を見せまいと虚勢を張る子供と一緒
 だから私は円が安心して弱音を吐ける場所となる、あの子を受け止めてあげれる人間になりたい


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